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網走タイムズ

火災時の煙体験、本番さながら 避難訓練と体験学習 白鳥台小の児童が防災を学ぶ【網走】

 【網走】白鳥台小はこのほど「防災学校」を行い、児童が災害時の対応などを学んだ。

 午前10時過ぎ、校内に警報音が鳴り響き、火災の発生を伝えると、児童は一斉に教室を出て体育館へ避難。煙の発生を想定し、みな口にハンカチを当てながら背をかがめ、走ったりせずに早足で体育館へ向かっていた。

口にハンカチを当て、背をかがめて避難する児童

 避難の様子を見ていた消防署員は「火災の発生から、避難を終えるまで4分15秒でした。上手に避難できていたと思います」と講評。秋の火災予防運動中でもあり、消防署員は「学校でも家庭でも、火の元に十分注意を。家に帰ったらお父さん、お母さんにも話してください」と呼びかけた。

 続く防災学習は、全校児童が火災時の煙を体験した後、1―2年生は消防車両の見学、3―4年生は段ボールベッドの設営、5―6年生は車いす利用者や視覚障害者を想定した救助活動訓練に取り組んだ。

 このうち火災時の煙体験は、グラウンドに張ったテントで行う予定だったが、当日の朝に雨が降ったことや風が強かったことから、音楽室に変更。カーテンを閉めて暗くなった教室に、消防署員が体験用の煙をたいて準備が整った。

 上級生を中心に、過去に体験したことのある児童も多かったが、今回はテントではなく教室内とあって全くといっていいほど光が入らず、体験も本番さながらなものに。

 音楽室の前から入ると「え、真っ暗じゃん」「何も見えないよ」と声を上げる児童がほとんどで、中で待機していた消防署員がスマホの照明で室内を照らしても、近づくまではどこに何があり、だれがいるのか分からないほど。

 それでも、日ごろから使っている教室ということもあってか、児童は体験用の煙に耐えながら出口を目指し、開けられたドアから光が差し込むと、ほっとしたように教室から出ていた。

音楽室での煙体験は本番さながらになった

 学年ごとの体験のうち、5―6年生の救助活動訓練は、市社協が車いすの準備や視覚障害を体験するためのアイマスクや白杖を用意するとともに、災害時に散乱する障害物を避けたり越えたりしながら避難する方法を指導した。

 事前学習で一度体験している児童たちは、段差を越える時は車いすを後ろ向きにしてから持ち上げたり、アイマスクで見えなくなっている児童に「右に曲がります」などと声を掛けたりと、事前学習で学んだことをしっかりと実践していた。

 3―4年生が取り組んだ段ボールベッドの設営は、市総務防災課の職員が講師を務めた。

 なぜ災害時の避難所では段ボールベッドが使われるのか、それまでの避難所はどうだったのかなどを教わった児童は、さっそく組み立てに挑戦。こちらも戸惑うことなく完成し、児童はみなベッドに上がって寝心地を確かめていた。

 1―2年生は、屋外で消防自動車を見学。SF映画のレーザー銃のような放水ノズルを持たせてもらった児童は「すごい」「めっちゃカッコイイ」と大喜びだった。

 教室に戻った1―2年生は、北海道ならではの防災知識を学べる道の「防災かるた」で遊んだ。

 担任教諭が「やまのゆき なだれのスピード しんかんせん」などと札を読むと、児童は机に並んだ取り札から「えーと『や』はどこ?」「あった!」とにぎやか。楽しみながら防災の知識を深めていた。

 同校は、児童が安全に関する資質や能力を身につけられるよう、また関係機関と連携することで総合的な安全対策の構築につながるよう、防災学校を定期的に開いている。

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