地域密着型の通所介護施設「ちょう庵」オープン 寿町、軽作業で収入も【室蘭】
地域密着型の通所介護施設「ちょう庵」(生田律江代表取締役)が17日、室蘭市寿町1にオープンした。利用者が作業で得た収入を施設利用料金に充てられる「働(ワク)レク」を市内で初めて取り入れた、新しい形のデイサービスを始動させた。
市の介護認定を受けた人が利用可能で、食事や入浴、機能訓練(レクリエーション)などの日常生活を通じ、介護予防のサービスを受けられる。送迎区域は寿町、東町、輪西町、中島町、高砂町、知利別町、日の出町、天神町の8地域で、そのほかの地域は要相談。
少子高齢化が進む中、介護問題を抱える家庭が増えている。なかには「デイサービスに通いたくない」「どんなことをするのか不安」などと利用をためらう家族らの悩みも。そんな不安を取り除こうと、同施設では月に一度「ちょう庵開放デー」を開催する。
イベントは提供する昼食やおやつ販売のほか機能訓練を、利用を検討中の人やその家族らに体験してもらう。安心して抵抗なく利用できるように-と、11月4日(午前11時から午後2時予定)に初めて実施する。
「働レク」は機能訓練時の軽作業で得た収入を利用料の自己負担金額に充てられ、経済的負担も軽減できる。そうすることでサービスの継続利用が可能にるほか「誰かの役に立っている」という気持ちが芽生え、利用者の孤立解消、社会参加を後押しする。
オープニングセレモニーには滝口信喜道議、伊達信用金庫の舘崎雄二理事長、藤翔建設の佐藤芳政取締役会長らが出席した。あいさつで生田代表取締役は「スタッフの努力もあり、オープンできました」。髙田理江所長は「管理者としてはまだまだ未熟ですが『義理人情』をテーマにチームワークを大切にしていきたい」と述べた。
開設延期など困難もあったと髙田所長。「ここからがスタート。スタッフと元気いっぱい頑張りたい」と笑顔を見せた。施設の様子はQRコードから。
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