要救助者役の参加者を収容する隊員たち（提供写真）

　室蘭など札幌地方山岳遭難防止対策協議会に所属する道央６市（室蘭、苫小牧、札幌、小樽、千歳、恵庭）の「２０２４年度６市合同山岳遭難救助訓練」が、室蘭岳などで２日間行われた。参加者は遭難者の搬送方法などを確認し、万一の事態に備えた。

　室蘭での開催は８年ぶり。６市の救助隊、計６２人が参加した。初日は室蘭岳山麓総合公園宿泊研修施設サンパワー３８０で、道警山岳遭難救助隊の作田隆行救助対策班長が、近年の事案の解説をはじめ、道警推奨の遭難者のくるみ方や搬送方法、ヨーロッパで使われている一輪車搬送機材について説明した。

　２日目は参加者を２班に分け、室蘭岳西尾根付近で実動訓練。歩行困難になった登山者がいるという想定で、要救助者役の参加者を手早くくるみ、ストレッチャーで搬送。その後も沢渡りや崖下から引き上げる際の適切な運び方などを確認し、訓練を終えた。

　参加した室蘭市山岳遭難救助隊員の寺口一孝さんは「正しい救助方法を忘れないために、繰り返し訓練することが大切」と話していた。