アルコール依存症と向き合いながら歩む第２の人生について語る山口さん

　函館青色申告会青年部（後藤広貴部長）の設立５０周年記念式典が２０日、函館国際ホテルで開かれ、アイドルグループ「ＴＯＫＩＯ」の元メンバー山口達也さんによる記念講演が行われ、アルコール依存症と向き合いながら歩む第２の人生について語った。

　講演には一般も含め約３３０人が出席。山口さんは冒頭、「私はアルコール依存者」と打ち明け、２０２０年９月に飲酒運転でバイク事故を起こした過去に触れた。この事故をきっかけに「医師からアルコール依存症だと宣告されたことが、次の人生のスタートラインに立つきっかけとなった」とし、こうした出来事が現在の自身の講演活動につながっているとした。

　アルコールに依存した理由について「振り返ると自分の中で孤独感を勝手に作り出していたことで、心がぶっ壊れていた」と説明。どんなに忙しくても帰ると必ず酒を飲んでいたといい、「お酒が止まらなくなっていた。仕事は楽しいし顔は笑っているのに心はどんどん壊れていっていた。この４年でお酒を飲むのを止めて、ようやく気付けた」と振り返った。

　来場者からの質疑応答で「テレビを見ていて山口さんの復帰を待ち望んでいるのだが、セカンドチャンスとしてあり得るか」との質問が挙がると、会場からは同意を示す大きな拍手が起こった。これに対し山口さんは「今の活動に使命を感じながら取り組んでいる中で、どうなるかはわからない」としつつ「すごく励ましになった」と感謝の言葉で返した。