釧路地方自動車整備振興会は２日、釧路工業高校（池原智宏校長）電子機械科の２年生４０人を対象に未来の整備士誕生を願って、技術者の熱意と努力で復活した米国製「１９２６年製Ｔ型フォード」とトヨタ「初代クラウン」に試乗する出前授業を行った。

　 Ｔ型フォードは、世界で最初に量産されたガソリン自動車。北海道科学大学が法人創立１００周年に向け、Ｔ型フォード再生プロジェクトを立ち上げて整備を続け、当時の姿を再現するだけでなく、実際に走行できる状態に仕上げた。

　もう１台の１９６１年製「初代クラウン」は１９００㏄エンジン搭載車で、釧路トヨタの整備士たちが約２年がかりでぼろぼろだった車体を整備して、時速６０㌔以上で走行できる状態にまで復活させた。

　この２台の車に生徒たちが次々に乗車し、同校の駐車場内を走行した。車体もエンジン音も現代の車とは違うが、長い年月が過ぎた今でも走行できるのはまさに技術力のたまもの。生徒たちも喜んでその走りを体感し、その姿を見つめる関係者は「この生徒の中から一人でも多く、整備の道を歩んでほしい」と期待を示していた。

復活したＴ型フォードに乗車する生徒たち