「SL冬の湿原号」今季運行終了 来季継続願い釧路で「見送り」
JR北海道の人気観光列車として、釧網線の釧路―標茶間で運行する「SL冬の湿原号」(釧網線、釧路―標茶間)が20日、今シーズンの運行を終了した。最終日の車内では日本航空(JAL)との連携企画が行われ、「JALふるさとアンバサダー」「JALふるさ応援隊」が沿線の魅力を案内したほか、東釧路駅では地元の鉄道ファン有志が横断幕を掲げて復路の列車を見送り、来年度の運行継続を願った。
SL冬の湿原号は2000年に運転を開始し、今季で24年目。国内外を問わず人気があり、最終日も予約は満席となった。この日はJALとコラボした、タンチョウが描かれたオリジナルヘッドマークを掲げて運行した。
ふるさとアンバサダーは、JALグループの客室乗務員が自身にゆかりのある地域に移住して地域資源を活用したコンテンツの創出などを行い、同ふるさと応援隊は地域イベントへの参加や地域産品のPRで地域の魅力を発信している。冬の湿原号とのコラボは3回目。今回は同ふるさとアンバサダーで帯広支店の小林千秋さん(58)と、同ふるさと応援隊で、羽田を拠点に乗務する大石知佳さん(29)と黒田珠里名さん(31)の3人が乗車。車内で沿線各自治体の魅力を紹介する特別アナウンスを実施したほか、メッセージ入りの乗車証明書のほか、SLが描かれたステッカーを配布した。
また、往路の東釧路駅では鉄道ファン有志らによる列車の見送りが行われた。有志らは「SLは地域の宝」とPRするとともに来季以降の運行継続を求めて、毎年見送りを続けている。この日は30人ほどが集まり、午後3時35分ごろ入線した列車を「ずっと走り続けてね」などと書かれた横断幕を掲げて出迎え、発車時には手を振って見送った。2歳のときから毎年見送りに参加している釧路町の袰主惺太くん(5)は「SLは大きな車輪がかっこいい。これからもずっと見ていたい」と笑顔で話していた。
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