雪かき 畜大生がお助け 30人で隊結成、高齢者宅へ【帯広】
帯広畜産大学の学生が、高齢者の雪かきを有償で手伝うボランティア団体「畜大雪かき隊」を立ち上げた。雪が降った日に学生が、事前に登録している高齢者の家を訪問して雪かきを行い、地域との交流も深める。代表の木原淳兵さん=2年=は「高齢者宅の雪かきは担う人手が少なく、福祉の課題になっている。解決につながる一つになれば」と話している。
木原さんは昨年4月、同大学のボランティア団体「とことこあるこう」を設立。子どもへの学習支援や高齢者福祉、清掃活動などを行っている。その中で市社会福祉協議会から、今冬から市シルバー人材センターが除雪サービスを中止したことで、高齢者が自宅前の雪かきについて困っている現状を聞き、その役割の一端を担おうと企画した。
当初は無償での実施を考えたが、道具代や保険代、交通費などの費用も考慮して、1回1400円から行う。木原さんは「民間では1回6000円以上かかるところもあるので、高齢者にとって使いやすい金額を目指した。有償となることで学生のやる気、やりがいにもなる」と話す。
現在は「とことこあるこう」のメンバーやその他の学生約30人が活動に参加している。雪かきは積雪10センチ以上を目安として出動する。2人1組で訪問し、玄関から歩道までの通路などを除雪する。
大阪府出身の牧田朋子さん(2年)は、北海道に来て自身も雪の不便さを体験した。「畜大は十勝以外の学生が多い。大学に通うだけではなく、帯広市の一員として市民と交流したい」と話す。
雪かきだけではなく、高齢者の体調や様子を見たり会話をすることも一つの役割。夏は草刈り事業も予定している。翫(いとう)美里さん(3年)は「これまでのボランティア活動では多くの大人が優しく接してくれた。お世話になった分を地域に還元したい」と話す。
活動範囲は帯広市内で、65歳以上の高齢者世帯が対象。「畜大 雪かき」で検索すると同団体のホームページで詳細が確認できる。雪かきの登録や問い合わせは専用サイトか、木原さん(080・8880・7298、chikudaiyukikaki@gmail.com)へ。
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