僧侶の宿舎をカフェに一新、成田山瀧泉寺 資金調達へCF、交流拠点目指す【登別】
登別温泉エリアで子どもも大人も関われる体験・交流拠点を作りたい!-。登別市中登別町の成田山瀧泉寺の山瀬珠香住職(48)が、本堂に隣接する本坊(僧房)をリノベーションするため、クラウドファンディング(CF)を開始した。「このお寺がもっと地域社会と結び付き、さまざまな人とのご縁をつなげる場所にしたい」と支援を呼びかけている。
2022年4月に父の跡を継ぎ、第6世住職に就任した山瀬住職は、2人の子どもの養育里親となり、寺を大人だけでなく、子どもも交流できる場所にしたいと思い始めた。
里親制度は原則18歳までで、「里親の元を離れると、社会的に孤立してしまうことが問題になっている。人と社会がつながっていれば防げるのでは」と考えた。
その場所として、かつて民宿としても利用していた本坊を、カフェや飲食できる場所に再活用することにした。ただ、築約50年の施設は老朽化が進み、床がゆがみ、天井が傾いて危険な状態。特に下水は排水設備が現在の規制に適合していないため、下水道を整備しなければ食品衛生責任者資格が取得できない。
「本堂は檀家さんのおかげで、改修工事ができているが、本坊まで手が回らない状態」とCFによる資金調達を決めた。目標金額は850万円。屋内工事費用570万円、下水道整備費用200万円、トイレ新設費用220万円と試算。足りない場合は自己負担してやり切る覚悟だ。
返礼品は寺ならではの写経、瞑想、護摩祈祷(きとう)などのプチ修行体験のほか、オリジナル御朱印帳、里親講習会参加、1日施設利用料などさまざま。「Wi-Fi(ワイファイ)など通信設備も完備している。お寺で非日常的な体験をした後に、登別温泉でゆっくりとしていってもらえれば」と話している。
CFサイト「キャンプファイヤー」で2月25日まで資金を募る。CFの詳細は、QRコードから開くホームページで紹介している。
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