道内初の女性オートレーサー北市選手（提供写真）

　札幌市出身の北市唯さん（１９）が道内初の女性オートレーサーとして、浜松オートレース場で１５日にデビューした。初戦は８車中６着となったが「レースリプレイを見て走りを改善し、早く勝ちたい。同期の中で一番最初に優勝したい」と次戦へ気合を込める。

　北市さんは父親のアマチュアレーサー、剛久さんや兄弟の影響で小学校４年からミニバイクに乗り始めたという。十勝スピードウェイ（十勝管内更別村）でロードレースを経験し、優勝する喜びや力を競うことが好きになった。５年前に剛久さんが筑波サーキットで疾走する姿を見て、自分もレーサーになりたいと決意。賞金を稼げるオートレーサーの道を目指した。

　高校３年の秋、選手候補生募集試験に挑み、倍率２３・８倍の狭き門を突破。昨年４月に筑波の選手養成所に３７期生として入所した。「入所中は早起きと朝練がつらかった」と振り返る。それでも約９カ月の厳しい訓練を耐え抜き、今月９日に同期１２人（うち女性２人）と卒業を果たした。

　浜松所属が決まった後、“師匠役”となる柴田紘志選手らと食事をする機会があった。現役選手の生の声を聞いたことで、一層やる気が強くなったと語る。憧れの選手は３３期の田崎萌選手。「優しく、丁寧に教えてくれる先輩で、そんな人柄にひかれました」

　北海道出身なので競走車名はドサンコに決めた。「活躍することによって、道民にオートレースを知ってもらいたい。将来の夢はオートレース最高のスーパーグレード（ＳＧ）に出走して優勝すること」。「応援したくなる選手になりたい」と意気込む。