絵本の世界をデジタルで ウポポイナイト ミュージアム開幕 白老
白老町の国立アイヌ民族博物館(佐々木史郎館長)で23日、第5回テーマ展示「ウポポイナイトミュージアム」が開幕した。道内から生まれた人気絵本「おばけのマール」の世界と、デジタル技術を駆使したアートで、楽しくアイヌ語を学ぶことができる。来年2月18日まで。
「おばけのマール」は、札幌市在住のイラストレーター中井令さん(56)と石狩市在住の絵本作家けーたろうさん(47)が手掛ける人気絵本シリーズ。2020年に発刊した10作目はマールが同町の民族共生象徴空間(ウポポイ)を訪れ、ポロトの森の動物たちと遊ぶ物語で、制作には同館やアイヌ民族文化財団が協力した。
展示会場では、高さ3・6メートル、幅約25メートルの壁面に絵本の世界を再現。絵やキャラクターに触れると、アイヌ語のあいさつなどが現れる。中井さんは「子どもたちが普段使う言葉を楽しく学べる」、けーたろうさんは「マールは北海道のいろんな場所を応援する使命を持っている。絵本のすてきな世界をつくっていただいた」と感謝している。
企画は観光庁が進める「観光再始動事業」の採択を受けた旅行会社HIS(東京)が担当し、文化庁や同文化財団、絵本の出版社と連携して準備した。会期中に開催される千歳・支笏湖氷濤(ひょうとう)まつりやさっぽろ雪まつりのツアー客の来場も見込み、解説ボードは英語や中国語、韓国語に対応している。
祝日以外の月曜と祝翌日の火曜、29日~1月3日は休み。2月5日は開館する。
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