課題研究の成果を確かめた成果発表会

　【北斗】函館水産高校（黒島裕司校長）水産食品科の課題研究地域成果発表会が２０日、同校で開かれた。水産・食品関係事業者などを招き、地域の水産業の課題解決に向け、同科３年の生徒が１年間取り組んできた研究成果を発表した。

　渡島総合振興局や五島軒、上磯郡漁協など関係者約１０人が参加。初めに研究テーマ別にフレーク、チップス、サバ、ニシン、ヒスタミンの５班が、それぞれの研究成果を発表。フレーク班の発表では、血合い肉を活用した新たなブリフレークの開発成果を紹介した。

　今年度は五島軒とのコラボ経験を生かし、ガラムマサラを使って血合い肉の臭みを消す取り組みに挑戦。老若男女をターゲットとすべく、辛味のないガラムマサラオイルを自作。ブリフレークとオイル、だしの混ぜ方を工夫した結果、ガラムマサラの味が際立ち、味が均一で見た目もよい「函ぶりフレーク・スパイシーオイルコンフィ風」が完成した。

　試食ではブリフレークのほか、ブリの炊き込みご飯やニシン押しずしなど、各班の研究成果が並んだ。フレーク班の佐々木翼早さん（１８）は「ガラムマサラの辛味をなくしつつスパイシー感を残すのが大変だったが、結果的に幅広い用途に使えそうなオイルに仕上がった」と説明。ブリフレークを試食した渡島総合振興局水産課の河井裕輝さんは「かめばかむほどブリのうま味が感じられた。そのほかの試食品も、これまでになぜなかったのかと疑問に思うくらい、どれもおいしかった。すぐにでも商品化できそうな完成度」と話していた。