函館市は８日、函館を舞台とした劇場版「名探偵コナン１００万ドルの五稜星（みちしるべ）」公開に合わせ、作品とタイアップした特別イベントを２０２３～２４年度に実施する方針を固めた。登場が期待される五稜郭など観光施設にパネルを設置し、フォトスポットして「聖地巡礼」を楽しんでもらうことなどを想定。年内に市内の官民一体で実行委を立ち上げ、準備を進める。

　市は特別イベント開催負担金１０００万円を盛り込んだ今年度の一般会計補正予算案を、市議会第４回定例会最終日の１３日に追加提出する。また、債務負担行為として２４年度に１０００万円を追加、コナン関連の経費総額は２０００万円となる見込み。

　新作は、来年４月１２日に東宝系で全国公開。北海道が舞台となるのは、２００４年に公開された「名探偵コナン銀翼の奇術師」以来。今回は函館を舞台に、服部平次と怪盗キッド（黒羽快斗）の激突、波乱の恋模様が描かれそうだ。函館山ロープウェイや、金森赤レンガ倉庫群なども登場する可能性が高い。

　市は、ロケ地マップの制作やスタンプラリーなど市内回遊につながる方策を検討している。市観光誘致課は「実行委を急ピッチで設立し、映画公開に合わせ企画もスタートしたい。映画を見たファンが来函することを期待。地元一体となって盛り上げたい」とする。

　このほか、一般会計補正予算には国の経済対策に盛り込まれた住民税非課税世帯向けの７万円給付、国の人事院勧告に基づく職員給与の改定など３９億４５１９万円を追加し、総額を１５３３億３３３４万円とする。７万円の給付時期は来年２月下旬以降を予定している。