北海道ニュースリンクは北海道の参加新聞社がニュース・イベントを配信するサイトです

釧路新聞

来月からホタテ5割減産へ 資源量不足で【別海】

 【別海】東京電力福島第1原発の処理水の海洋放出に反発し、中国が日本産水産物の輸入を全面的に停止する中、国内有数のホタテの産地である野付漁協は、12月から始まるホタテ漁の漁獲量を1300㌧と例年の5~6割に減産する。漁期は来年4月末までと例年より1カ月前倒す。資源量が少ないためで、中国の禁輸は直接的に影響していないとしているが、他の魚種も夏の高温の影響で禁漁を余儀なくされるなど近年にない気象条件も相まって、厳しい年を迎えそうだ。

 同漁協によると、ホタテはもともと3年前の稚貝の資源量が少ないことや、夏の高海水温などもあり事前の調査で規格に達するホタテが少なく、今月8日に尾岱沼漁港に水揚げする根室管内5漁協のホタテ生産者の会議で減産を決めた。例年、冬場は2000~2500㌧を上限としてきたため、今季はピーク比でほぼ半減となる。中国の禁輸の影響も見通せない中、生産現場は厳しい冬となりそうだ。

 ホタテ以外にも夏の高温でアサリやエビなど水深の浅い場所で育つ魚種は大打撃を受けた。9月のアサリ漁は日射で貝の口が開き100㌧近くを廃棄。エビ漁は夏(6~7月)と秋(10~11月)に年2回行うが秋漁を中止した。9月に例年より3週間ほど早く行った漁獲枠調査では抱卵している雌が極端に少なかった。専門家によると、高水温で卵が発眼せず雌が抱卵を放棄したと見ている。この理由による禁漁は初めてだという。動力を使わず明治期からの漁法「打瀬舟」で行う野付の秋エビはお歳暮用として人気があるが、今年は対応することができない。

 内藤智昭専務は「本当に厳しい状況」と頭を抱えるが、ホタテに関してはふるさと納税の返礼品として依然として、全国から引き合いがあることに「町の積極的な発信もありたくさんの人に応援してもらい、ありがたい」と話している。

減産計画で来月から始まるホタテ漁(写真は2021年4月、尾岱沼漁港)

関連記事

苫小牧民報

賢治の世界アートに 30日まで作品展 苫小牧

宮沢賢治の来苫から100年を記念した企画展「宮沢賢治の世界をアートする2024展」が30日まで、苫小牧市表町のファッションメールプラザギャラリーで開かれている。道内外のアーティスト19人が30点を...

苫小牧民報

販売・配布数が過去最多  苫小牧市の とまチョップ水23年度実績

苫小牧市のペットボトル入り水道水「とまチョップ水」(500ミリリットル、100円)は2023年度、販売数と配布数が過去最多の9万9148本となった。昨年5月の新型コロナウイルス5類移行で人流が回復...

十勝毎日新聞

クロユリかれんに 北海道ホテル【帯広】

 帯広市内の北海道ホテル(西7南19)の中庭で、市花のクロユリが咲き始めた。釣り鐘形をした黒紫色の花が観光客らの目を楽しませている。  2007年にトドマツの根元にクロユリの球根を植え、現在...

十勝毎日新聞

北電NW城之内さん文科相表彰 工具開発し電線復旧効率化【帯広】

 北海道電力ネットワーク道東統括支店(帯広)の城之内孝広さん(60)=テクニカルマスター=が、科学技術分野の文部科学大臣表彰(創意工夫功労者賞)を受賞した。電線の復旧作業短縮のため、効率的に電線を...

十勝毎日新聞

松下リンゴ園 豆とコラボ「ようかん」発売【芽室】

 芽室町内の松下リンゴ園(松下忠雄代表)は、4月末から同園のリンゴを練り込んだ「十勝りんごようかん」の販売をしている。松下代表(76)は「十勝にもリンゴがあるということを新商品で認識してもらえたら...

CATEGORY記事カテゴリー

MEDIA参加新聞社

ARCHIVE月別記事リスト

RANKINGアクセスランキング

  • 週間アクセス
  • 月間アクセス