釧路からアイスホッケーアジアリーグへの参戦を目指すプロチームの北海道ワイルズ（釧路市南大通４）は１５日、代表交代を発表した。山田謙治代表取締役が退任し、岡本博司専務取締役が昇任、代表取締役に就任する。

　岡本氏は、愛知県刈谷市に本社を構え、管工事業、水道施設工事業などを営む「共同設備工業」の代表取締役。山田氏らと共に、ひがし北海道クレインズの経営不振、給与未払いによりチームを離脱した選手たちの試合機会確保を目指し、活動してきた。今年５月のワイルズ発足時から、専務取締役を務めている。

　ワイルズは選手やスタッフを確保できたが、クレインズのアジアリーグからの除名嘆願書を日本アイスホッケー連盟などに提出したり、債権者としてクレインズの破産手続き開始の申し立てをしたことなどが、アジアリーグ関係者の不信を招いたほか、本拠地となる釧路市との協定締結にも至らず、２０２３―２４シーズンの参戦を果たせなかった。

　代表交代について岡本氏は「当時、限られた時間の中で選手を救うために良かれと思って行動しておりましたが、ご指摘の通り、行き過ぎた行為でもあり、他にも手法があったのではないかとの思いから、ここに反省と謝罪の意を表明し、代表交代という形を取らせていただきます」と語った。さらに「迷惑を被った方々、不快な思いを持たれた方々におわび申し上げます。日本のアイスホッケー界を少しでも盛り立てていけるよう、努力していく所存でございます」などと理解と協力、支援を求めている。

　チームによると、専務取締役の後任人事、山田氏の役員留任などは検討中としている。