函館市戦没者追悼式 戦没者に誓う恒久平和堅持【函館】
函館市戦没者追悼式が23日、市総合福祉センターで開かれた。市連合遺族会(浜野幸子会長)の会員や遺族、来賓73人ら関係者約110人が参列。太平洋戦争の終結から78年の歳月に思いをはせ、祭壇に献花し、恒久平和の堅持を誓った。
式辞で大泉潤市長は函館空襲で市民が犠牲になったことや終戦後、樺太からの引揚者の上陸の地となった労苦をしのび「戦争の悲惨さと平和の尊さの継承は課せられた使命。恒久平和の実現に向けて努力を続けることを誓う」と述べた。吉田崇仁市議会議長らが追悼の辞を述べた。冨原亮道議会議長、平出陽子、高橋亨両道議ら来賓をはじめ、参列した遺族が祭壇に白菊をささげた。
遺族代表を務めた市内五稜郭町の山田雅代さん(84)は、1945(昭和20)年5月、函館工業学校(現函館工業高)の体育教師だった父武田健次郎さん(当時35)が沖縄で戦死。子煩悩で2歳下の弟とともに銭湯に行った思い出や43(同18)年秋の出征時、函館駅で見送った記憶が残る。追悼の辞で山田さんは「(家族)4人でピクニックに行き、野原でお弁当を食べた光景を絵本のように覚えている。鮮明に焼き付いていて大切な大切な心の宝物」と述べた。
函館市の戦没者は太平洋戦争までの軍人、軍属ら計5406人。
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