倉形さんクジラ化石発見 博物館での展示延長【足寄】
足寄町上螺湾の酪農家倉形大さん(52)が、町内の螺湾川の支流に堆積した泥や砂から、2500万年ほど前とみられる大型クジラの背骨の化石を発掘した。倉形さんは「子どもの頃から化石に興味があった。大きなクジラと聞いて驚いた」と話している。足寄動物化石博物館(安藤達郎館長)では、受付近くに特別コーナーを設置。8月末までの展示予定だったが、好評のため延長することとなった。
倉形さんは7月1日に同館が主催した「化石教室」に初めて参加。同教室で学んだ知識を基に、2年前の大雨で地層が削られて現れた、上螺湾地区の川沿いのモラワン層で化石を次々と発見したほか、既に川に落ちていた大きな石にも注目し、同館へ持参した。
安藤館長によると、モラワン層では、これまで骨片など小さな化石が見つかることがあったが、今回のような大きく、動物が認識できる化石が見つかったのは約15年ぶりという。
特設コーナーでは、縦横の長さ50センチ以内で重さ20キロ以上の骨化石三つを展示。そのうち、海綿状となっているものは、2500万年前の体長6~8メートルと推定される大型クジラの背骨とされる。ほかの二つは肋骨(ろっこつ)や腕、顎と推定。安藤館長は「当時のクジラの生態系が明らかになるかもしれない。久しぶりの発見は喜ばしい」とし、「化石教室に参加していなかったら発見できなかったかも。普及活動が発見につながりうれしい」と話す。
倉形さんは兵庫県出身。幼少の頃から化石に関心を持っていた。「今はアンモナイトを探している」と発掘意欲が高まっている。
開館時間は午前9時半~午後4時半。9月以降は毎週火曜日は休館。
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