古着でポリオワクチン 寿大学生が153㌔を送る SDGsの取り組みで
【網走】不要な衣類を送ることで、世界の子どもにワクチンを贈る、日本リユースシステムの取り組み「古着でdeワクチン」に、網走市寿大学が参加。このほど学生たちが持ち寄った古着を送った。
この取り組みは、送ってもらった古着を発展途上国で再利用するとともに、認定NPO法人「世界の子どもにワクチンを日本委員会」を通じ、開発途上国の子どもたちにポリオワクチンを届けるというもの。
専用回収キット1点につきポリオワクチン5人分、古着が売れると1点につき同1人分が、ミャンマーやラオス、ブータン、バヌアツなどに寄付される。
取り組みのホームページなどによると、6月30日現在で約4300着分の古着を再利用。約520万人分のワクチンを寄付している。
SDGs(持続可能な開発目標)の取り組みとしても注目されており、第3回ジャパンSDGsアワードのパートナーシップ賞にも選ばれている。
学生たちがSDGsへの理解を深めるための取り組みを進めている寿大学は、この趣旨に賛同。学生に呼びかけ、各家庭の古着を市エコーセンターに持参してもらった。
寿大学では当初、専用回収キットを5つ用意していたが、集まった古着は全部で153㌔。すべて入りきらなかったことから、同キット2つを追加した。
同キットは、寿大学自治会の予算で購入。今回の取り組みで、SDGsに対する理解が一段と深まったほか、寿大学生にとっても「終活」につながったようだ。
ポリオは、ウイルスが骨髄に入ることで手足にまひが起こったり、場合によっては死に至ることもある感染症のひとつ。
「古着deワクチン」は、より多くの子どもたちに簡単に接種してもらうほか、コストや管理面でのメリットがあることから、医療従事者でないと接種できない不活化ワクチンではなく、経口接種が可能な生ワクチンを贈っているという。
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