数理とデータサイエンス、AI 全学部生に教育プログラム 東京農業大学
【東京、網走】東京農業大学は、今年度から全学部生を対象にした「数理・データサイエンス・AI教育プログラム」に取り組んでいる。オホーツクキャンパスの生物産業学部でも、5月から7月まで5回のワークショップを開き、学生が異種産業間のデータ統合、ビックデータ化や知識の抽出などを学んでいる。
文部科学省の「同プログラム認定制度(リテラシーレベル)」に準拠。学生が数理、データサイエンス、AI(人工知能)の基礎的要素を身につけることを目的としている。同制度には来年度、申請を予定している。
同大と包括連携協定を結んでいる網走市も、DX推進計画の一環として同プログラムの実施に協力。招へいした中小企業DX化の講師を派遣している。
同学部で開かれるワークショップは、5月29日「生物産業分野におけるデータサイエンスの活用事例」から始まり、6月は「生物産業におけるデータサイエンス活用」のテーマで2回開催。7月も同様のテーマで2回のワークショップを開く。
同プログラムに取り組む背景として、国は第5期科学技術基本計画で「未来の産業創造と社会変革の推進」として「Socity5・0」を提唱。「AI戦略2019」では、AIの進展や多様で大量なビッグデータの活用のため、時代に対応した多様で国際的視点を有した人材育成を求めている。
これには文理を問わずすべての大学、高専生が初級レベルの数理・データサイエンス・AIの習得を具体的目標として掲げられている。
同大もこれにのっとり、データ分析や活用の基礎的能力、また日常生活や仕事などのさまざまな場面での数理的思考や手法を活用して問題を解決する能力、さらにAI技術の可能性と限界について認識する能力などを学生に身につけてもらうため、同プログラムに取り組むことにしたという。
江口文陽学長は、同大ホームページに掲載した動画で「このプログラムは、社会の要請に対応したもの。たくさんの学生に受講してもらい、東農大を卒業したことが意義あることにしてもらうため、ぜひこのプログラムを活用してほしい」と、この取り組みで学生が大きく成長することに期待するメッセージを寄せている。
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