企業と学生の交流の場に 函館高専にKOSENコモンズ開設【函館】
函館高専(阿部恵校長)は学生と地域や企業を結ぶ交流の場「KOSENコモンズ函館」を開設する。高専では全国初の試みで地域社会と連携し共同教育・研究の拠点として活用。グローバルエンジニアの育成を加速する。7月3日から運用開始する。
同施設は、部活動の部室や物置として使われていた一画を改修。無線LANを完備し、広さ約15~30平方メートルのレンタルオフィスとして使える5つのブースを設けた。函館高専地域連携協力会や東京の企業が常駐するなど、すでに4ブースの入居が決まっている。
このほか、WEB会議や打ち合わせなどができるブースや、決まった席を設けないフリーアドレスのテーブル席約50席を設け、学生と企業が自由に交流できるコミュニケーションエリアを設置した。小林淳哉センター長は「企業と学生の交流が盛んになり、共同研究が生まれれば」と期待した。
22日にはオープニングセレモニーが開かれ、阿部校長は「地域企業との強い連携を結ぶ函館高専の強みを生かした地域貢献の拠点。産学連携をさらに強化していく」とあいさつ。同高専の学生を支援する同協力会の笹谷努幹事は「学生が企業との交流を通して、起業家精神を肌で感じる場となれば」と期待した。
式典の後の記念講演では但野茂前学長が「科学技術と高等教育に見る高専への期待」と題し、同施設誕生の秘話を明かし「函館地域の核となる施設。今後いかに有効活用するか試されている」と述べた。
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