めったにない機会と、生徒たちは目の前でプロの演奏を聞いた

　【網走】市エコーセンター芸術文化事業によるコンサートで網走を訪れた「ＴＨＥ　ＪＡＺＺ　ＡＶＥＮＧＥＲＳ（ザ・ジャズ・アベンジャーズ）」のメンバーが網走南ケ丘高を訪れ、市内２高校の吹奏楽部と合同演奏やバンドクリニックで交流した。

　南ケ丘高体育館で待つ生徒たちの前にメンバー８人が登場すると、拍手で出迎え。リーダーの川口千里さんが「まずは１曲聞いてください」と話すと、あいさつ代わりに演奏を披露。生徒たちは手拍子をしながらプロの演奏に聞き入った。

　続いて生徒たちがお返しとばかりに、ジャズの名曲でもあり難曲でもある「スペイン」を演奏。今度は、メンバーが「すごい迫力」「ここからアドバイスするのは、ハードルが高い」とその演奏レベルの高さに驚いていた。

　それでも、メンバーからは「自信がない曲でも、自信満々のように見せるのがプロの心得」などと、生徒たちにアドバイスしていた。

　互いに少しずつ打ち解け合い、さあこれからというところで体育館にチャイムが鳴り響き、すかさず川口さんが「はい、今日の授業は終わりでーす」とジョークで対応し、一気に場が和んだ。

　ここで、川口さんら８人が同じ「スペイン」を演奏。「近くに来ていいですよ」と言われた生徒たちは、めったにない機会とメンバーの横や後ろに陣取り、プロの演奏を肌で感じ取っていた。

　最後は、生徒たちの中にメンバーが入り、全体で再度演奏した。

　桂陽高吹奏楽部の中村莉子部長（３年）は「とても貴重な体験をさせてもらい、感動した。リズムなどを始動してもらい、勉強になったので、８月に開かれるコンクールや10月の定期演奏会に生かしたい」と、興奮ぎみに話していた。