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函館新聞

不幸な猫、救いたい 「陽だまり」がCFで資金調達【函館】

保護した猫を世話する山口理事長。「地域猫活動への理解を」と呼び掛ける

 飼い主のいない猫に不妊・去勢手術をして継続的に世話をする「地域猫活動」に取り組む函館のNPO法人「陽(ひ)だまり」(山口純子理事長)は、活動資金を調達するためクラウドファンディング(CF)を始めた。猫の手術費用やえさ代などに充てる。山口理事長(70)は「不幸な猫を一匹でも救いたい」と支援を呼び掛けている。

 地域猫活動は、野良猫を「捕獲(トラップ=T)」し、「不妊・去勢手術(ニューター=N)」、「元の場所に戻す(リターン=R)」こと。それぞれの頭文字を取って「TNR活動」とも呼ばれている。不妊・去勢手術で繁殖を防止し、殺処分せずに自然と数が減っていくようにする目的。猫の耳の先をV字にカットし、手術した証しにしている。

 同団体は2021年に設立。22年6月にはNPO法人に移行した。メンバーは20人で、函館公園周辺を拠点に猫の世話をしている。これまでに293匹に不妊・去勢手術をした。持病などがあったり、衰弱している猫は、手術ができないため、同団体が保護している。

 活動は寄付に頼っており、慢性的な資金不足が悩みだ。山口理事長は「活動の成果が見えてくるのは4~5年先。途中でやめてしまっては意味がない。手術や保護をするにもお金がかかり、資金は非常に厳しい」と打ち明ける。

 調達した資金は猫の手術費用やえさ代に充てるほか、市民への啓発活動にも利用する。映像を使った勉強会などを開催する計画で、「市民にも活動を理解してもらい、人にも動物にも優しいまちにすることが願い」と話す。

 また、同団体は近々、「永年預かり制度」という新しい取り組みも始める予定。保護した猫を高齢者に譲渡するのではなく、面談をした上で預けて世話をしてもらう仕組み。

 預かった人が病気などで世話ができなくなったり、死亡したりした時には同団体が責任を持って引き取る。山口理事長は「猫を飼いたいという高齢者は多く、その願いをかなえられる。猫と暮らすことで健康にもつながる」と話している。

 CFは寄付型で、支援者にはメールで活動報告をする。期限は24日で、目標額は180万円。支援は3000円から20万円までのコースがある。サイト(https://readyfor.jp/projects/hakodate-hidamari-cats) から申し込む。

 問い合わせは山口理事長(090・2815・2801)へ。

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