ウトナイ湖鳥獣保護センターが大幅刷新 苫小牧
苫小牧市植苗のウトナイ湖野生鳥獣保護センターは、屋内展示を初めて大幅リニューアルし、今月から一般公開している。同湖ゆかりの野鳥の剝製を増やし、展示方法もひと工夫。タッチパネル操作による野鳥の生態や湖の成り立ちなどの解説も充実させた。同湖周辺の自然の豊かさを伝えている。
リニューアルの目玉はカワセミやオオコノハズク、シマエナガなど野鳥の剝製を31種35点増やしたこと。ガラスケースなどに入れず、間近で観察できる(手で触れるのは禁止)のが特徴だ。
タンチョウやダイサギといった水辺の鳥の剝製を中心に並べたフォトスポットも見どころ。友人と3人で訪れた市春日町の三澤洋子さん(83)は「野鳥は動きが速いので、こんなにじっくり見られない」と、熱心に写真を撮影していた。
剝製の多くは同センターが保護した野鳥の中で助からず、冷凍保存していた死骸を使用。職員たちは、人と動物の共生を考えるきっかけになればと期待する。
タッチパネルでそれらの野鳥の鳴き声に耳を傾けたり、同湖の歴史や生息する動植物などについて学んだりすることも可能。母親と一緒に来館した、苫小牧若草小5年の松本一真君(10)は「展示はどれも楽しかった。シマエナガの鳴き声を初めて聞いた」と笑顔を見せた。
この他、デジタルサイネージ(電子掲示板)を設け、イベント情報を随時発信。正面ロビーにはセンサーが来館者に反応し、一斉に湖を飛び立つ渡り鳥などの写真映像が流れる仕掛けも施した。
望月樹センター長は「ウトナイ湖にいる野鳥を中心に剝製を充実させたので、湖をより身近に感じてもらえると思う」と胸を張る。
同センターは、環境省と苫小牧市の共同運営で湖畔の自然情報発信や傷病鳥獣の保護などに取り組む施設として2002年7月に開設された。22年度末までの延べ来館者数は117万71人。今回のリニューアルに当たり3月22日から3日間、臨時休館し最終調整を経て、1日からの一般公開にこぎ着けた。
開館時間は、午前9時~午後5時。月曜休館。
関連記事
施設利用者ら大喜び ノースサファリサッポロ移動動物園 苫小牧のライフウィング
苫小牧市植苗の障害者支援施設ライフウィングで18日、ノースサファリサッポロ(札幌)による移動動物園が開かれた。ウサギやヤギなどの登場に、施設利用者らは大喜び。餌をあげたり、毛をなでたりしながら生き...
ナチュの森「縄文展」2万人達成 札幌の会社員に記念品 白老
ナチュラルサイエンス(東京)が白老町虎杖浜で運営する庭園施設ナチュの森の敷地内で開いている企画展「ナチュの森で縄文にであう展」の入場者が17日、2万人に達した。札幌市東区の会社員、蛯子和成さん(3...
林業体験に空間型VR 道が清陵高で出前授業「現場にいるよう」【幕別】
道は18日、幕別清陵高校(小島政裕校長)で、2年生約100人を対象に空間型VR(仮想現実)を使った林業体験授業を行った。教育機関で空間型VRを活用するのは全国初という。教室の正面だけではなく、左...
ナガイモ使った麩とまんじゅう 消費者に十勝・帯広を伝えたい【帯広】
JA帯広かわにし(有塚利宣組合長)は、約30年ぶりに加工食品の販売を始めた。特産のナガイモや小豆を使った味わい深い麩(ふ)とまんじゅうの2商品。市内のAコープ川西店やJR帯広駅とかち物産センタ...
デントコーン バリバリ収穫 収量増見込む【大樹】
十勝管内で飼料用トウモロコシ(デントコーン)の収穫が最盛期を迎えている。大樹町では9月初旬から始まり、ハーベスターとトラックが広い畑を並走しながら、バリバリという音とともに豪快に刈り取っている...
CATEGORY記事カテゴリー
MEDIA参加新聞社
ARCHIVE月別記事リスト
RANKINGアクセスランキング
- 週間アクセス
- 月間アクセス
-
1
過酷なレース、熱い声援 アイアンマンジャパンみなみ北海道【北斗、木古内】
2「ぽん・ぽんゆ」プレオープン 日帰り入浴23日までお得【標茶】
3選手が続々と北斗入り アイアンマンジャパンみなみ北海道【北斗】
4ブルーインパルス華麗に飛行 空自千歳基地で航空祭
5「ウマ娘」に8764人熱狂 競馬場で声優らトークショー【帯広】
-
1
過酷なレース、熱い声援 アイアンマンジャパンみなみ北海道【北斗、木古内】
212月下旬に開業延期 イトーヨーカドー建物活用の複合施設【函館】
3「ぽん・ぽんゆ」プレオープン 日帰り入浴23日までお得【標茶】
4函館市内で毛虫が大量発生 温暖化や夏の暑さが影響か【函館】
518歳店主がカフェ「ガロネ」開業 屈斜路で永谷さん【弟子屈】