釧路市立博物館でトンボやチョウの標本一新、常設展示入れ替え【釧路】
釧路市立博物館は、昆虫に関する常設展示のうち「釧路のトンボ」43種84点、「釧路のチョウ」84種150点、「昆虫の体の仕組み」5種5点の各標本を一新した。3コーナーの標本の入れ替えは1983年の開館以来約40年ぶり。
昆虫常設展示では標本の色あせや劣化が進んでいることから、2021年度からリニューアルを進めている。同年度は甲虫の標本を入れ替えた。
トンボとチョウの標本は、20年に釧路湿原で新たに見つかったオオシオカラトンボ、03年に釧路で初めて発見されたヒメギフチョウや、釧路湿原からすでに絶滅したとされるオオイチモンジなど、入れ替えに備えてストックしていたり、地元アマチュア研究者から譲り受けたりしたものなどが並ぶ。
「昆虫の体の仕組み」では、来館した子供や研究者などから提供されたミヤマクワガタやコエゾゼミなどを、全体像と頭部や羽といった部位ごとで標本化。手に取って裏側も観察できる樹脂封入標本に変更した。学校や教育施設などへの貸し出しにも無償で応じる。
土屋慶丞学芸員は「釧路にいる一般的なチョウやトンボがそろっており、大きさも分かりやすい。樹脂封入標本は教育や観光などで、ぜひ活用してほしい」と話していた。
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