彗星写真が採用された計算ドリルを手にする村上台長

　なよろ市立天文台（村上恭彦台長）で撮影された彗星（すいせい）の写真が、ショウワノート株式会社が製造・販売するジャポニカ学習帳「計算ドリル　方眼罫」に採用。村上台長は「子どもたちの身近な学習用具に、名寄で撮影した写真が採用されうれしく思う。名寄から見た宇宙を感じてもらいたい」と語っている。

　同社では、昨年から「宇宙編」として、表紙に天体や人工衛星など宇宙にちなんだ写真を掲載したノートや、宇宙のモチーフを散りばめたイラストのノートなどを発行。ノートの見開きには、ロケット打ち上げの仕組みや、宇宙探査機、太陽系の惑星など、宇宙に関する知識が掲載されている。

　名寄で撮影された彗星の写真が掲載されているのは、今年１月に発売された「宇宙編」第２弾のうち、「計算ドリル　方眼罫」の背表紙裏に掲載。

　宇宙の絶景写真集「太陽に近づいて尾を輝かせる『すい星』」を題し、同台の渡辺文健主任が撮影した「ネオワイズ彗星」、かつて同台の臨時職員として勤務していた中島克仁さん撮影の「ラブジョイ彗星」がカラーで掲載。

　ラブジョイ彗星は「２０１４年にオーストラリアのアマチュア天文家テリー・ラブジョイ氏が発見。２０１４～２０１５年にかけて地球に接近した」。ネオワイズ彗星は「２０２０年ＮＡＳＡの赤外線観測衛星『ネオワイズ』によって発見。黄色っぽいちり尾と青っぽいガスの尾の２本が見える」などと解説入り。

　写真には「Nayoro Observatory」（名寄天文台）の文字も添えられ、村上台長は「多くの子どもたちが手に取るものに採用されたことで、名寄を広くＰＲできるのでは」と話している。