ニュージーランド先住民、インターンシップで来町 アイヌ文様の刺しゅう体験【白老】

アイヌ文様刺しゅうを教わるマオリ部族のグループ
ニュージーランドの先住民マオリ部族のインターンシップ8人が23日、白老町を表敬訪問し、白老アイヌ協会との意見交換やアイヌ文様刺しゅうを体験した。
2017年に締結した道とニュージーランド大使館との覚書に基づく「アイヌ民族とマオリ部族の先住民族交流」の取り組みの一環。昨年秋、ニュージーランド側から道に対しマオリ部族のインターンシップ受け入れの依頼があり実現。今回は10~50代の男女8人が来町した。
冒頭、白老アイヌ協会の山丸和幸理事長は「約150年前に道民に組み入れられた際、アイヌ民族の風習や言葉は全て禁止されました。そのため40~50年前にはアイヌ語を話せる老人が多くいましたが、今は話せる人はいません」などと現状を説明した。
意見交換では、若いマオリ部族がマオリ語の保存を求め33万人分の署名を集めた結果、1980年代に公用語として認められたことやマオリ語の学校があることなどが出ていた。山丸理事長は「アイヌ民族にとって勉強になる点が多かった。先住民族に対するニュージーランド政府の懐の深さを感じた」と述べた。続いてマオリ部族はアイヌ文化伝承者の岡田育子さんからアイヌ文様刺しゅうも教わった。
一行は25日まで同町に滞在し、その間ウポポイの視察などを予定。その後、平取町や釧路市、札幌市を訪れ、各地のアイヌ民族関係者と交流する。
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