【中標津】町のふるさと納税の返礼品が広がりを見せている。今月からは、エゾシカ肉のペットフードと障害を抱える高校生が作った陶器のセット商品が加わる。年末にかけ利用が増える前に町商工会は、厳選６９品を載せたカタログ冊子（Ａ４判１４㌻）を３０００部作成し、町にゆかりのある人らに広くＰＲしている。（五味亜希子）

　冊子はインターネットからの利用が不得手ながら、納税意欲のある遠方に住む年配の人をターゲットに３０００部作り、先日開催された東京中標津会などで配った。町内では観光協会や中標津経済センターに置いてある。町商工会は「手続きがワンクッションでできる」として利用を呼び掛けている。

　返礼品に新たに加わるのは中標津支援学校窯業科（１４人）の生徒が作成したペット用のフードボウルと、犬用フードを加工販売するＩＮ―Ｕ（イン・ユー、菅美子代表）のエゾシカ肉ミンチレトルト（８０㌘）１０パックがセットになった商品。ボウルは食べこぼれないよう、縁が少し内側にカーブされている。大（直径約１８㌢）は５個、小（同約１５㌢）は６個と各１０パックの２種類用意した。

　町内で有害駆除されるエゾシカの皮を同校に提供をしていた同社が「生徒たちの作る製品の品質の良さを広く知ってもらいたい」（菅代表）と声を掛け実現した。１４日に完成品が披露され、視察に訪れた西村穣町長は「形が工夫され発想も素晴らしい」と評価。平井孝和校長は「学習内容を広く知ってもらえるよい機会を頂いた」と話していた。

　寄付額１万円以上の返礼品として、今月下旬からポータルサイト「楽天ふるさと納税」のみで扱う。