市職員から花束を受け取る伊藤投手

　【網走】明治神宮野球大会に出場する東農大北海道オホーツク硬式野球部と、ドラフト会議で楽天から４位指名を受けた同部の伊藤茉央投手が10日、水谷市長を表敬訪問した。

　この日、市役所１階ピロティには約50人の市職員が出迎え。伊藤投手が到着すると、拍手でドラフト指名を祝福。女性職員から花束を贈られた伊藤投手は「ありがとうございます」と、頭を下げて花束を受け取った。

　市長室には同部の彦坂慧一郎キャプテンと伊藤投手、三垣勝巳監督、部長を務める東農大生物産業学部の吉田穂積学部長、長瀬真翔マネジャーの５人が訪れた。

　水谷市長が伊藤投手のドラフト指名に祝いの言葉を述べると、伊藤投手は「開幕１軍で好スタートを切れるよう、頑張りたい」と抱負を述べた。

　三垣監督は、伊藤投手が大学入学前、東農大世田谷キャンパスの野球部と一緒に練習していた時に見つけ、オホーツクキャンパスに誘ったところ「その時は、まだオホーツク硬式野球部のことを知りませんでした」と明かした。

　伊藤投手が生まれ育った福島県喜多方市では、初のプロ野球選手となることから、地元でも盛り上がっているといい、水谷市長は「喜多方から仙台（楽天のホーム）は２時間くらいだから、喜多方の人たちが大挙して応援に行くと思う」と述べ、プロでの活躍に期待を込めた。

　三垣監督も「オホーツクに来て成長したが、もっと伸び代があると思う」と太鼓判を押していた。

　明治神宮野球大会に出場するため、同部は13日に網走を出発。大会は18日から23日まで行われる。

　同部は、18日第４試合の対関西大戦が初戦。勝ち進めば、23日に決勝が行われる。

　しかし、この日は楽天のファン感謝デーにもなっており、通常はドラフト指名した選手のお披露目が行われる。

　大学の４年間、全国制覇を目標を掲げてきたという伊藤投手は、「これまで達成できるチャンスがあったのにできず、悔しい思いをしてきたが、大学生活最後にチャンスが巡ってきたので、学生生活を締めくくる意味でも、目標を成し遂げたい」と、今は目の前の明治神宮大会に集中する意思を示した。

　彦坂キャプテンは、明治神宮野球大会が２年連続４回目の出場となることに「率直にうれしい」と話す一方「前回大会では全国制覇できなかったので、悔しさをバネに、全国制覇を達成したい」と、意気込んだ。