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釧路新聞

自然とアイヌ民族 歴史学ぶ 講座で塘路湖周辺を散策【標茶】

展望台へ向かう道中、この地の歴史について解説する坪岡氏(右)

 【標茶】釧路湿原自然再生協議会(事務局・環境省釧路自然環境事務所)が主催する市民講座「湿原を歩き、地域の歴史に触れる!釧路湿原の『すごい!』を体験しよう」の最終回となるフィールド訪問が22日、町内の塘路湖周辺で行われた。参加者9人が町博物館の坪岡始学芸係長のガイドで同湖北部の散策路を歩き、湿原の豊かな自然とアイヌ民族の営みとの関わりを学んだ。(水谷友路)

 同講座は湿原の魅力を知ってもらい、楽しみながら自然再生について理解を深めてもらおうと2020年から毎年実施しており、今回は全3回の連続講座を行った。初回は坪岡氏と釧路国際ウェットランドセンターの新庄久志技術委員長を講師に釧路湿原の保全活動の歴史などを学び、第2回は新庄氏の案内で鶴居村の温根内ビジターセンター周辺を歩き、湿原の自然を観察した。

 この日は町博物館に集合後、各自で同館内に展示されている、町内で発掘された石器や明治時代に使われていた道具などを見学。坪岡氏に積極的に質問する参加者もいた。その後、サルボ・サルルン展望台の散策路へ移動し、両展望台を目指して歩いた。

 かつてアイヌ民族がとりでを構えていた跡地「サルボチャシ」で、坪岡氏は「木の柵をたくさん建てて外敵を阻止し、トリカブトの毒を塗った矢で撃退した」と当時の戦術を説明。約4000年前の竪穴式住居跡では「今立っているところが住居の真上。寒冷のため腐植土が少なく、1000年で10㌢ほどしか積もらないので、完全には埋まっていない」と解説した。

 参加者は、この地の歴史に思いをはせながら秋真っ盛りの自然や展望台からの絶景に目を輝かせていた。根室管内から母親と参加した中学生(13)は「実際に歩いてみて釧路湿原国立公園の広さを改めて実感した。歴史も学べて楽しかった」と話していた。

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