北海道ニュースリンクは北海道の参加新聞社がニュース・イベントを配信するサイトです

函館新聞

知内高投手坂本「1軍で活躍目指す」 ヤクルト指名に歓喜【知内】

動画配信で指名発表を聞き家族や部員と喜ぶ坂本(前列右から2人目、右は吉川監督、20日午後6時35分ごろ)

 ■監督とハイタッチ

 奥尻町出身で知内高3年の坂本拓己(18)は20日午後6時半ごろ、知内高校で吉報に接した。東京ヤクルトスワローズ4位で指名されると、一緒に見守った3年生から大きな歓声が上がった。

 待機していた坂本には笑顔があふれ、一緒に見守った父・治広さん(54)と母・陽子さん(53)に目を合わせ感謝の表情。吉川英昭監督(46)とハイタッチして抱き合った。

 知内高初の憧れのプロ野球選手としてスタートラインに立った。坂本は「まずは1軍で活躍することが目標。そこに向けて先を見すぎずに一つ一つちゃんとしていきたい」と意気込む。

 最速147キロと豪快な投手の幼少はおとなしく臆病な少年時代だった。兄・晃汰さん(26)の影響で始めた野球に没頭し、日中はほとんど家にいることはなかった。

 知内高には20年卒の木村聖人さんや22年卒の菊地祥太さんと同郷の先輩たちから聞いた話を参考に進学を決意した。入学当初の球速は117キロ。走り方など基礎から体を作り、夏には球速が130キロ台まで上昇した。1年生秋の初登板から27試合を経験した。持ち味の直球に磨きをかけ、最後の夏は周りの支えを忘れずに南北海道大会準優勝と飛躍した。

 自主的に道具を磨き、学校祭でも率先して盛り上げ役になる人柄だ。陽子さんは「寮生活を通して頼もしくなった」と精神面の成長を語る。

 吉川監督は声を震わせながら「坂本の夢はみんなの夢。教え子ながらものすごく尊敬する。みんなの夢をこれからかなえてもらいたい。応援されることを力に変えて、本番に強くなってほしい。普段は謙虚に、応援され続けることに期待したい」とエールを送る。

 昨季日本一、今季もリーグ優勝の球団からの指名に目を輝かせる坂本は「今年も勝ち上がり、チーム力が高い。プレーできるのは光栄」と力を込める。「自分がどうすれば活躍できるかを考えてここまで来ることができた。探す力を身に付けたからこそ今がある。プロでも継続していきたい」と気を引き締めた。

 ■函大竹下「すごくうれしい」

 函大4年の竹下瑛広投手(22)は20日午後7時40分ごろ函館大学内で、東北楽天ゴールデンイーグルス育成3位指名を告げられ、記者会見に臨んだ。「すごくうれしい。待っている間はハラハラドキドキ。指名されてすぐに立ち上がり、ガッツポーズした」と喜びを爆発させた。

 セールスポイントは身長185センチから投げ下ろす角度のある直球とカーブ。先輩投手で手本とするのは宮森智志投手だ。昨年育成ドラフト1位で入団し、新人初登板から22連続無失点記録を作った。対戦したい打者には福岡ソフトバンクホークスの柳田悠岐選手を挙げ「三振を取りたい」と力を込めた。

 厚木北高時代の監督の勧めで函大に進学した。同期には村田澪斗(4年、函大有斗)、枯木匠登(同、神奈川・横浜創学館)、三上壮満(同、青森・弘前東)と好投手がそろう。2年夏に右肘を痛めその秋を棒に振ったが、肉体改造に取り組み頭角を現す。体重を約10キロ増やし、3年夏の練習試合で最速148キロをマークするなど急成長を遂げ「プロを意識するようになった」と語る。  昨春は主にリリーフ、秋の北洋大戦では3安打13奪三振の1失点で初完投。今年はリリーフで登板し、ブルペンを支えた。全国大会出場はならなかったが、投手コーチの中山俊之助監督の指導や同期に刺激を受けて心技体を磨いた。

 函大からのプロ指名は2008年埼玉西武ライオンズに指名された坂田遼さん以来2人目。阪内俊喜監督は「光栄。今まで以上に根性を出して頑張ってもらい、函館大学の名前を広めてほしい」と目を細めた。

 チームメイトや家族、恩師への感謝を胸に抱き夢のプロ野球界入りへ。「現在75キロの体重を増やし、最速を155キロ、平均球速を145キロ以上にしたい。直球、変化球の精度を高め、勝負強い投球を課題にする」と堂々と誓った。

 坂本投手の指名を受け、地元・知内、奥尻の両町長は祝福と激励のコメントを寄せた。

 ■知内町 西山和夫町長

 きょう1日、ハラハラドキドキして朗報を待っていた。ヤクルト4位指名と聞き、自分のことのようにうれしい。町民を代表しておめでとうございますとまず言いたい。プロとして厳しい世界が待っているかと思いますが、それを乗り越えてみんなに勇気と希望を与えてほしい。

 ■奥尻町 新村卓実町長

 佐藤義則さん以来に奥尻から選ばれ、町としても喜ばしい。離島という環境の中で中学生まで一生懸命野球をやって自分の夢を追い求め、知内高校に進み活躍されていることを私たちも誇りに思い、町を挙げて応援したい。健康に気をつけて、より高みを目指して日本を代表する選手になってほしい。

関連記事

苫小牧民報

30年ぶり まちに書店 2階は貸しスペースに 「またたび文庫」開店 白老

白老町に約30年ぶりに”まちの本屋”の灯がともった。町地域おこし協力隊員、羽地夕夏さん(25)が町で唯一の書店となる「またたび文庫」を大町で3日に開店したもので、クラウドファンディングで150万円を...

苫小牧民報

こどもの日に無料開放 美術博物館、工作イベントも 苫小牧

苫小牧市美術博物館は5日、常設展示や企画展示を無料で鑑賞することができる無料開放イベント「ゴーゴーミュージアム」を実施した。こどもの日にちなんだ恒例企画で、前年比177人増の992人が来館し、同館...

室蘭民報

子ども喜ぶ主役の日 2施設でイベント開催【室蘭】

 「こどもの日」の5日、室蘭市内では家族連れを対象にしたさまざまなイベントが開かれ、子どもたちが終盤を迎えたゴールデンウイーク(GW)を満喫した。 民俗資料館  陣屋町の室蘭市民俗資料館は竹...

室蘭民報

ビール醸造所と併設、ブリューギャラリー開放 国松さん個展、6月2日まで【..

 国内でも珍しいビール醸造所に併設するアートギャラリー「ブリューギャラリー」が、白老町大町にオープンした。醸造所の「オールドグレイブリュワリー」は初夏までに稼働させたい考えで、ギャラリーを先行し...

十勝毎日新聞

「ジャガイモン」LINEスタンプ 好評【士幌】

 士幌町を拠点にまちおこしに取り組んでいる「ジャガイモンプロジェクト」代表の川崎康さん(48)が考案した、町特産のジャガイモにちなんだキャラクター「ジャガイモン」のLINE(ライン)スタンプの売り...

CATEGORY記事カテゴリー

MEDIA参加新聞社

ARCHIVE月別記事リスト

RANKINGアクセスランキング

  • 週間アクセス
  • 月間アクセス