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苫小牧民報

白老文化芸術共創、40日間で4800人来場 地域と連携、バスツアーなども

白老町の各地域を会場に開かれた芸術祭「ルーツ&アーツしらおい―白老文化芸術共創」は10日に閉幕し、会期中の来場者は延べ4800人に上ったことを、主催者が12日に発表した。約40日間、国内外のアーティスト15組が22カ所で展示やパフォーマンスを公開。地域おこし協力隊や町民有志の協力を得て、企画に関連したトークショー、ワークショップ、バスツアーなども新たに実施し、イベントの刺激剤とした。

インタビューを受けるアーティストの伊藤さん(左)と芸術祭の題字を担当した相吉さん(右)

 主催は文化庁、日本芸術文化振興会、白老文化観光推進実行委員会。2021年に文化庁の事業「21年度日本博を契機とする文化資源コンテンツ創成事業(主催・共催型プロジェクト)」に初採択され、3年間の事業として進められている。

 今年は8月27日に開幕し、地域での展示のほか、新たに町地域おこし協力隊と連携したトークイベント(9月4、11日)、札幌発着のバスツアー(同24日)、参加作家是恒さくらさんによるワークショップ(同27、28日)など、地域と連携した企画を実施した。

 白老文化観光推進実行委の熊谷威二会長は「2年目にして充実した芸術祭になった。まちの活性化に向けて、来年はさらに町在住の作家や町民と連携、協力体制を深めていく取り組みにしたい」と話している。

 同実行委は次回に向けて、来年1月にも関係者や来場者に実施したアンケートの結果を集計し、改善点などを探るほか、町内で報告会を開く。

 同時期に活動記録集の発刊も予定し、9日には特集を組むためのインタビューを実行委関係者などに行った。スタッフのほか、参加作家伊藤存さん(50)と喫茶休養林店主で今回同芸術祭の題字を手掛けた彫刻家相吉正亮さん(82)=町大町=が同店に集まった。伊藤さんは「白老と関わったことは今後の制作に影響があると思う」と語り、さらなる町民との交流や町の文化、民話への理解に意欲を示した。相吉さんは「芸術祭の作品鑑賞などを通し、子どもたちが何かを考えたり、後で思い出したりする機会が生まれることを期待する」と話していた。

 次の芸術祭出品作は、会期後も、引き続き鑑賞できる。

 ▽スーパーくまがい(本町)吉田卓矢「白老の夢」▽旧河庄園(大町)同「白老の物語」▽23日まで―hakuホステル(同)同「白老の夢」▽11月6日まで―しらおいイオル事務所チキサニ(末広町)白老アイヌ工芸グループ「同グループ作品展示」▽年内―カフェ結(大町)是恒さくら「『ありふれたくじら』のかけら《回遊文庫》再展示」

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