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函館新聞

函館市のミック社、バッテリー修理・再生に着手 環境負荷、コスト低減に【函館】

バッテリーをチェックする三上茂さん(右)と祥吾さん親子

 リサイクルショップ運営などを手掛ける「ミック」(函館市中道2、三上茂社長)は、新たに産業用大型鉛バッテリーの修理・再生事業を始めた。バッテリーは弱ってきたら新品交換が常識だが、再生バッテリーを使うことで新品製造時に出る二酸化炭素(CO2)排出量を95%削減でき環境に優しく、コスト低減にもつながる。バッテリーの修理に本格的に乗り出した会社は道内でも珍しい。

 同社はリサイクルショップや遺品整理、引っ越しなどの事業を手掛ける中、新型コロナウイルス禍の影響で厳しい経営を乗り越えようと、8月から石川町の工場でバッテリーの修理・再生事業を開始。バッテリー修理の専門会社「千原商工」(兵庫県伊丹市)と知り合い、5月には三上社長(65)の長男で同社取締役の祥吾さん(34)とスタッフ1人の計2人が千原商工で2週間研修し、知識や技術を学んだ。

 バッテリーは化学反応のエネルギーを電気に変える装置で、対象となるのはフォークリフトや高所作業車、ゴルフカートなど。通常バッテリーを新品交換すると平均100万円掛かるが、同社が修理する場合は3分の1~4分の1の20万~30万円で済むという。

 バッテリーの消耗は連結した単セル(部屋)のうち、1~2本の劣化が原因とされる。弱っている単セルを見極め良好なものと入れ替え再溶接すれば、バッテリー全体のパワーが回復する。また、バッテリーが充放電を繰り返すうちに、電極板の表面に不純物がたくさん付き(サルフレーション現象)、電気が流れにくくなり劣化するため、不純物を除去する方法も有効だ。三上社長は「100%に戻すのは無理でも、修理・再生で一定程度の能力まで回復は可能」と強調する。

 三上社長は「再生したバッテリーを使うという新たな選択肢を示したかった。まだ使えるものを廃棄せず、再使用することはCO2削減に貢献できる」とした上で「道内にはこれまで本格的な業者がいなかったが、素晴らしい事業だと自負し軌道に乗せたい」と話している。

 修理工場は、函館高等支援学校(旧函館稜北高)校舎の隣。問い合わせは同社(0138・84・5544)へ。

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