２０日に業務を始める道南農業会館の新庁舎

　道南農業の中核施設「道南農業会館」（函館市宮前町）が、市内昭和３に移転し２０日に業務を始める。現施設の老朽化に伴い新たな施設に移転新築するもので、国道５号や道道函館上磯線（産業道路）など主要道路に近く、函館市中心部から渡島、桧山管内の産地やＪＡへのアクセスが向上する。

　現施設（４階建て）は１９７３年の建築から４９年がたち、老朽化が目立っていた。現在は、ホクレン函館支所とＪＡ共済連札幌支所函館駐在の事務所が入居している。移転後の建物の利活用は未定。

　新施設はＪＡ北海道中央会、ホクレン、ＪＡ北海道信連、ＪＡ共済連が共同所有する形で、事業費は８億５０００万円。ホクレンが所有していた土地を活用した。昨年９月上旬に着工し、今年８月末に完成した。

　鉄骨造２階建て、延べ床面積は２０５１平方メートル（事務所、倉庫、車庫）で、正面アプローチや屋外駐車場１００台を備えるほか、１階は共済連の事務所、組合長会室、大会議室２つがある。２階は、ホクレンの事務所、２階ホールなどを整備した。１階のメインエントランスには「ＪＡ」マークと渡島半島をかたどったレリーフを設置している。

　設備面は省エネ・環境配慮型の冷暖房やＬＥＤ照明、停電時でも自立発電可能なガスヒートポンプを採用している。

　ホクレン函館支所、共済連函館駐在合わせて職員約７０人がおり、１６～１８日に引っ越し作業を行い、２０日から営業を開始する。ホクレン函館支所の高谷昭範管理課長は「新しい施設で、引き続き道南農業の発展に貢献したい」と決意を新たにしている。

　同支所の電話（０１３８・４３・２３１１）は移転後も変わらない。