メダルを手に全国大会での活躍を誓う渡邊さん（右から２人目）

　【標茶】７月に開かれた空手道の第７７回国民体育大会北海道予選で、標茶高校３年の渡邊穂乃香さん（１７）が少年女子の形で優勝を飾り、１０月に栃木県で開かれる全国大会に出場する。国体予選での全道制覇は初めてで、地元関係者も全国での活躍に期待を込めている。

　渡邊さんは中学時代から全道制覇の経験がある強豪で、高校入学後の大会でも全道で頂点に立っている。高体連の全道は惜しくも優勝を逃したが、今回の国体全道予選では８人が出場した型で初優勝し、組手でも３位入賞の好成績を収めた。

　一時期休部していた標茶高校空手部は、渡邊さんの入学とともに活動を再開した。部員は渡邊さん１人のため、練習相手の確保にも一苦労。中学生の弟も練習相手を務め、部活を終えた後は所属する北海道糸東会標茶支部清澄館の道場で指導者から胸も借ている。

　町役場で行われた全国大会の出場報告では、佐藤吉彦町長、島田哲男教育長が「頂点を目指して後悔ない戦いをしてほしい」などと激励した。渡邊さんは「最後まで諦めなかったことがよかった。高校生活では最後の全国大会。力を精一杯出したい」と活躍を誓っている。