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函館新聞

北水同窓生の戦没状況明らかに 島津さん調査【函館】

戦没した函館高等水産学校同窓生の名簿を示す島津さん

 北斗市在住で、函館高等水産学校(現北大水産学部)同窓生の戦没者の研究に取り組む島津彰さん(71)=元函館ろう学校校長、元北翔大教授=は、15日の終戦の日を前に、研究報告をまとめた。島津さんによると、現時点で分かっている同校関係者の戦没者は184人。研究を通じて「前途ある若者たちがどのように死に追いやられたのか、後世につないでいきたい」と願っている。

 研究報告のタイトルは「同窓会報『親潮』にみる学徒出陣」。北翔大北方圏学術情報センター年報の14号に掲載する。島津さんは3年ほど前から北大水産学部図書館や道立図書館に通い詰め、同窓会報「親潮」(未収蔵の19冊を除く)と、学生寮の寮誌「北晨」などに掲載された戦没者に関わる記事を調べた。

 「親潮」は、日中戦争が勃発する1937年から、同窓生の出征や戦地からの便りをしばしば取り上げた。同窓生から戦死者が出ると人柄をしのぶ先輩や同期の声を紹介して哀悼をささげている。作戦の詳報も掲載したが、言論統制によるとみられる伏字も目立っている。

 島津さんは研究報告で、戦没者184人の氏名と、このうち103人の戦没状況をまとめた。この中には北大水産学部百周年記念誌に記載の181人に加え、未記載だった東京大空襲の死者2人と、復員後の戦病死者1人が含まれる。また、戦死者の中に1人の朝鮮半島出身者がいることも分かった。このほか、函館空襲の戦死者、浦河空襲での勤労動員中の死者や、海軍予備員、特攻隊員の戦死者らについても触れた。

   島津さんは「今後も新たに戦没者や戦没に至った状況が判明する可能性がある。さらに詳しく調査を進め、戦没者の『遺書』などを研究報告としてまとめたい」としている。

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