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釧路新聞

カーシェアリング実証実験開始 釧路公立大とトヨタモビリティ【釧路】

釧路公立大学で始まった実証実験。藤原課長(左)がスマホでの予約方法などをレクチャーした

 釧路公立大学とトヨタモビリティ釧路は12日、同大学の学生モニター約40人を対象とした「カーシェアリング実証実験」を開始した。同大学の駐車場に配置された車両を学生が使用することで、学生の行動範囲や意識の変化を調査するとともに、釧路管内におけるカーシェアリング普及の可能性を探る。

 カーシェアリングとは、登録を行った会員同士が車を共同で使用するサービス。同社は釧路地域におけるカーシェアリングの普及に向けた研究やデータ収集のため、昨年12月に同大学へ学生を対象とした実証実験を提案した。

 今回の実験では、同社が提供する「アクア」1台を同大学の駐車場に配置。事前に登録した運転免許証とクレジットカードの両方を持つ学生モニターは、専用のアプリケーションを使って車を予約し、使用後は元の位置に戻す。アプリをインストールしたスマートフォンが車のキーとなり、利用時間は午前8時30分から午後10時まで。料金は15分150円となっている。

 この日は、松野奈都子准教授のゼミ生らが実験に参加し、駐車位置から大学の敷地内を1周して運転の感触を確かめた。実験後、買い物に使うため早速予約した福井誠弘さん(21)は「レンタカーを借りるより低価格だし、場所も来やすい。今後は24時間対応してもらいたい」。浅田南穂さん(21)は「とても便利。友人とドライブやバーベキューなどにも使ってみたい」と話していた。

 中心となって今回の取り組みを進めてきた加藤一郎教授は「車がない学生が大部分を占めており、釧路の魅力を知らないまま卒業する学生が多い。今回の実験で学生が釧路地域を知る一つのきっかけになれば」と期待を寄せた。

 同社経営企画室の藤原大介課長は「まずは学生の利便性やキャンパスライフの向上につながってほしい」とし、「車は保有から利活用する時代へと変わってきている。今回の実証実験を通じて、釧路地域のカーシェアに対する認識を広めていきたい」と意欲を示した。

 実験は2023年3月まで行い、22年12月~23年1月ごろに研究成果の発表を予定している。

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