北電 新得発電所が完成 放流水活用で最大出力増【新得】
北海道電力が建設した水力発電の新得発電所(新得町トムラウシ278)の竣工(しゅんこう)式が14日、同所で開かれ、施設の完成と無事に営業運転を開始したことを祝った。
同発電所の新設は、1956年に建設した十勝川水系の上岩松発電所1号機の老朽化に伴うもの。再生可能エネルギーの利用拡大を目指し、発電には未利用だった融雪期の放流水も活用して最大出力を増加させることが目的。19年4月に着工、6月1日から営業運転を開始した。
建設に当たり、新発電所の建屋を旧発電所の横に設置することで、取水堰(せき)、導水路、放水路などは旧発電所のものをそのまま生かした。
新発電所では、未利用だった融雪期に増水した放流水も発電に使い、最大出力が3100キロワット増の約2万3100キロワットとなった。旧発電所の施設は撤去し、1号機の水車ライナはモニュメントとして、町公民館前に設置されている。
式には、国や道、町、工事関係者など約50人が出席。神事の後、出席者による見学会が行われた。
その後、会場を町公民館に移し祝賀会が開かれた。北電の原田憲朗常務は「計画から発電開始まで約7年半かかり、さまざまな人たちにお世話になった。電力の安定供給と、地元に愛される発電所であり続けるよう努力していく」と述べた。
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