センチュリーロイヤルホテルで提供する洞爺湖町の特産品を使ったコース料理の例（洞爺湖町提供）

４月下旬から行われている洞爺湖ロングラン花火大会。大会開始前にサプライズ花火が上げられる

　洞爺湖町は、ふるさと納税で体験型の返礼品を充実させた。札幌市内にあるホテルのレストランでは、町の特産品を使ったメニューを提供。さらに洞爺湖温泉で使える金券やサプライズ花火の打ち上げを加えた。ポータルサイトの拡充で、２０２１年度の寄付額は１億４２１５万７千円（前年度比８７・９％増）と伸びており「返礼品をきっかけに洞爺湖町に足を運んでほしい」と地域活性化につなげたい考えだ。

　町とセンチュリーロイヤルホテル（札幌市中央区、桶川昌幸総支配人）は、町内の特産品を使った特別コース料理を同ホテルのレストランで楽しめる飲食体験型の返礼品を企画した。コラボレーションは昨年開催の「洞爺湖町フェア」に続く２回目。返礼品でコース料理を提供するのは初めてで、全国的にも珍しい。

　コース料理は和食と洋食のランチとディナーをそれぞれ用意。とうや湖和牛や財田米、ジャガイモの雪蔵とうや、月浦ワインなどが味わえる。

　ふるさと納税の寄付者に食事券を送る。利用する際には同ホテルのスカイレストランロンド（電話０１１・２２１局３００８番）や日本料理北乃路（電話０１１・２２１局３００７番）に前日までに予約を入れる。

　食事券の提供は８月５日まで。利用期間は８月１～３１日。寄付額はランチが１人分１万７千円、２人分３万４千円。ディナーが１人分３万６千円、２人分７万２千円。

　同ホテルは、各地の食材など、地域の情報発信に取り組んでいる。金子厚総調理長は「洞爺湖町自慢の特産品を用いたコース料理をたくさんの方が味わって、実際に訪れるきっかけになってほしい」と話す。

　これまでは海産物や野菜が返礼品の中心だった。町総務課管財・情報グループの松本幸奈さんは「洞爺湖町の特産品をたくさん使っているのでぜひ一度召し上がってほしい」と洞爺湖町のファンをつくりたい考えだ。

　洞爺湖温泉観光協会（大西英生会長）は、ふるさと納税の返礼品でサプライズ花火打ち上げ券と感謝券を新たに発行する。観光振興や地域経済の活性化につなげたい考えだ。

　サプライズ花火は、洞爺湖ロングラン花火大会の期間中（４月下旬～１０月下旬）、大会開始前に、約１５０発の花火が打ち上げられる。寄付額は３５万円。花火の量を増やしたり、文字の打ち上げなどは追加料金を払えば可能。希望日の３週間前までに申し込む。

　感謝券は、洞爺湖温泉の宿泊施設や飲食店、土産物店など５０店舗以上で使える金券。寄付額は１万～１００万円の七つ。寄付額の３０％相当を金券で提供する。

　同協会の児玉千陽さんは「ふるさと納税を利用して洞爺湖温泉に遊びに来てほしい」と呼びかけている。

　問い合わせは同協会、電話０１４２・７５局２４４６番へ。