市が全国2位、道内でトップ 早大マニフェスト研「議会改革度調査2021」【登別】
15年間の取り組み評価
早稲田大学マニフェスト研究所(東京)の「議会改革度調査2021」で、登別市議会が全国2位となった。道内ではトップで前回調査の97位から大幅に順位を上げた。辻弘之議長は「およそ15年間、先人たちも含めて議会改革に取り組んできたことが評価された」と喜んでいる。 登別市議会では2007年ごろから議会改革に本格的に着手し、昨年度は道内で初めて議会事務局職員による政策提案制度を設けた。新型コロナウイルスに限らず、妊娠中や子育て中、障害のある議員などに配慮するためにオンライン会議も導入。すでに2件の運用実績があるという。
辻議長は「多様性のある議会の実現に向けた取り組みが評価された」とする一方「議会改革は、議員自身が仕事をする上での仕組みづくりにすぎない。仕組みを活用して住民福祉の向上や地域課題の解決に結びつけることが重要」と語る。
同調査では、重点3分野の「分野別ランキング」も発表。登別市議会は、議会の透明化など「情報共有」が10位、住民意見のしやすさなど「住民参画」が2位、IT化や政策立案など「機能強化」が11位といずれも上位に位置付けた。
特に住民参画と情報共有の取り組みとしては、傍聴者の年齢制限を撤廃したほか、許可がなくても議会傍聴者が撮影や録音、録画できるようにしている。
登別市議会では、本年度から議会図書室を充実させて議員の政策立案能力の向上、住民の利用促進を目指すほか、ハラスメント防止の規定づくりに向けた調査を進める。
同調査では、道内から登別市を除いて芽室町(4位)、栗山町(17位)、福島町(27位)、浦幌町(30位)が30位以内に入った。登別市以外の西胆振2市3町も調査に回答したが、上位300位以内に入らず、いずれも圏外だった。
同研究所では、09年から地方議会の在り方を調査・研究する目的で「議会改革調査部会」を発足し、10年から同調査を開始。全国の議会活動の状況を数値化して評価している。今回の調査では都道府県、市区町村議会1788議会のうち、1355議会(75・8%)から回答があった。
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