旧函館区公会堂、リニューアル1年で10万人突破【函館】
2021年4月にリニューアルオープンした国指定重要文化財、旧函館区公会堂(元町11)の改装後の入場者が9日、10万人を突破した。午前10時ごろ来館した神戸市の会社員の女性(31)に記念品が贈られた。
同館は1907(明治40)年8月の大火で焼失した集会場や商業会議所に替わる施設として、10(同43)年に現在地に完成。市内有数の観光スポットとして人気を集めてきたが、長年にわたる風雪などで傷みが目立つようになり、18年10月から大規模改修を実施。21年4月に再オープンした。
記念すべき10万人目となった女性には、同館を指定管理する名美興業の阿相博志社長から認定証と同館の写真集などが渡された。女性は函館出身のロックバンド「GLAY」の熱烈なファンで、函館を訪れるのは13年に緑の島(大町)で開かれた野外ライブ以来9年ぶり。「函館がお気に入りとなり、将来は移住したいとも考えている。まさか自分が10万人目になるなんて信じられない」と喜んでいた。
コロナ禍の影響で、同館の21年度(4月26日~3月31日)の入館者数は8万4855人と、リニューアル前の2017年度(4月1日~3月31日)の15万2106人から大幅に減少。しかし、今年度の大型連休期間(4月29日~8日)は8213人と、21年度(5496人)から際立って増加。同館の瀬川恒広館長は「就学旅行生の来館も増えていて、夏場の観光シーズンにさらに入館者数が伸びれば、改装前の年間15万人の水準に戻るのでは」と期待している。
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