【新ひだか】８日の中央競馬の第27回ＮＨＫマイルカップ（ＧⅠ、芝１６００㍍）で、町内三石川上のケイアイファーム（中村祐子社長）の生産馬ダノンスコーピオン（父ロードカナロア、母レキシール・牡３歳）が最後の直線１００㍍を一気に抜け、ＧⅠのタイトルを手にした。

　レース後は、牧場事務所に関係者が駆け付けスタッフとともに万歳で祝った。

　同牧場は１９８７年12月に創設され、生産、育成、調教を行っている。16年には千葉県成田市に千葉・ケイアイファームを開場し美浦、栗東トレーニングセンターを結ぶ中間基地とし機能している。現在、三石では繁殖馬、育成、ほか約１００頭の馬を30人のスタッフで管理している。

　主な生産馬は、ロードカナロアをはじめダノンプレミアムやダノンスマッシュなどのＧⅠ優勝馬や重賞活躍馬を国内外問わず多く輩出している。ダノンスコーピオンはアーリントンカップ（ＧⅢ）に続く連勝となった。

　この日、社長は自宅で観戦し、牧場では加藤健場長（47）らが事務所テレビでレースを応援、ゴールの瞬間は安堵の表情を浮かべ喜びをかみしめた。

　加藤場長は「子馬の頃から期待していた。無事走ってくれたことと１着でゴール板を走り抜けて、安堵した」と胸をなでおろし、「ロードカナロアの強い産駒を育てていこうという方針でやってきてＧⅠ優勝は、今後の期待につながる」と話していた。　

　レース後は、牧場事務所に大野克之町長やＪＡみついしの米田和矢参事ほか、牧場関係者らが駆け付け祝福。

　大野町長は「町内の馬が先週のＧⅠに続き２週連続の優勝はうれしい。力強い走りで今後が楽しみ」、米田参事は「昨年のケイアイファームのＧⅠ優勝以来で、これからますます三石産駒の活躍に期待したい」と喜んだ。

優勝を祝う中村社長（左から４人目）と牧場スタッフ