【平取】二風谷小学校（金光宏明校長）の児童17人が２日、沙流川の二風谷ダム直下を訪れ、サケの稚魚１０００匹を放流し、アイヌ文化とサケの関わりについて学んだ。

　同校のアイヌ文化学習の一環として、町アイヌ施策推進課アイヌ文化保全対策室主管で今回初めて実施。日高管内さけ・ます増殖事業協会が沙流さけますふ化場施設（日高町福満）のさけ稚魚を提供した。

　放流を前に、貝澤耕一さんが「ダムができる前の昔の川にはサケが自然に上流まで上って産卵した。人間が自然を変えることにより動物の生活を変えることを余儀なくされた」と歴史を語り、「サケは自分の生まれた川の水を覚えていて、海で生活し大きくなって３～４年すると元の川へ戻ってきて産卵して一生を終える。今回１００匹を放流し、戻ってこれるのは、３％ぐらい」と話した。

　貝澤心美さん（５年）は「放流してとても楽しかった。初めての体験だったが稚魚を上手く放流することができた。中学３年生頃に戻ってきてほしい」、菊地あんりさん（同）は「稚魚は思っていたより小さかった。貴重な体験になった」とそれぞれ話した。

稚魚放流体験をする二風谷小児童たち