津軽海峡に吹きすさぶ寒風の中、人工礁に育ったフノリを摘み取る漁業者（茂辺地地区）

【北斗】立春の４日の道南は、函館市美原の最高気温がマイナス１・７度だったのをはじめ、各地点で軒並み最高気温が０度を下回る真冬日となった。北斗漁港の茂辺地地区（市茂辺地）では「海峡ふのり」のブランドで知られるフノリ摘みが始まり、寒風に交じって雪のちらつく中、上磯郡漁協の組合員９人が丹念に摘み取りを行った。

　茂辺地、当別両地区には、道内唯一のコンクリート製の人工礁９００台余りを設置しており、この日は両地区合わせ約３５０キロの水揚げがあった。水揚げしたフノリは函館などに出荷するほか、同漁協で乾燥加工し、ＪＲ新函館北斗駅前のアンテナショップ「マルシェおがーる」、ＪＡ新はこだての農産物直売所「あぐりへい屋」などの店頭に並ぶ。同漁協はまなす支所（市茂辺地）によると「出来は例年並み」といい「生育状況を見ながら、あと４～５回程度摘み取りをする予定」としている。

　函館地方気象台によると、渡島、桧山管内は５日以降もしばらく真冬日が続き、日本海側を中心に雪が強まる見込み。