丹羽館長が3月末で定年退職 函館市中央図書館【函館】
函館市中央図書館の丹羽秀人館長(65)が3月31日付で定年退職するのを前に、館長の交代会見が24日、同館で行われた。後任には落合仁子副館長(49)を充てる。丹羽館長は「最後の2年間はコロナ禍で図書館運営に苦労したこともあったが(在任中の)7年間はいろいろなことに携われた」と話した。
丹羽館長は、桜美林大卒で鶴見大図書館学課程修了後、図書館流通センター(TRC)に勤務。石狩市民図書館の立ち上げに携わり、副館長で退職。2015年から函館市中央図書館指定管理者(現TRC・マルエイヘルシーサービス共同事業体)として館長を務める。
7年間を振り返り、学生アルバイトを積極的に活用し、若手の育成に力を入れたことや、貸出冊数を増やすための取り組みを行ってきたとした。特に思い入れのあることとして「当館には蠣崎波響の夷酋列像や土方歳三の写真など貴重な郷土資料がある。それらに触れられたのは大きな喜びだった」とした。退職後、当面は函館を拠点にし、講演活動を続けるという。同館の今後については「幼いころから本に親しむことはとても大切。落合副館長にあとのことを託したい」と話した。
新しく館長に就任予定の落合副館長(同社員)は、図書館司書、学芸員、保育士の資格を有することから「子どものころから本を読む機会を増やすことで創造性や相手を思う気持ちが養える。本を読む習慣を持ってもらえるよう努力したい」と決意を述べた。コロナ禍でイベントの見直しや電子図書館の可能性にも触れ「皆さんに愛される図書館づくりをしたい」とした。
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