木村さん（左）のナマコ調理を見守る学生

　函館短大付設調理製菓専門学校（山本仁志校長）で１０日、中華料理の高級食材、乾燥ナマコを使った特別実習があった。調理師科２年生１７人が乾燥ナマコの戻し方を学んだほか、プロの料理人が調理した２品を堪能した。

　渡島総合振興局、ひやま漁協、函館国際ホテルが連携し、若い料理人への技術の承継を目的に同校では初めて、実習でナマコを取り上げた。同漁協がブランド乾燥ナマコとして知られる「桧山海参（ヒヤマハイシェン）」３０本（１本１０グラム前後）を提供。桧山海参は地理的表示（ＧＩ）保護制度に登録されている。

　国際ホテル総料理長の木村史能さん（５７）が講師を務め「中華以外の道に進んでも、ナマコの戻し方さえ分かれば、皆さんの出番が来る。自分が料理したいイメージに硬さを合わせて」とアドバイス。木村さんが、しょうゆ煮とサンラータンの２品を手際よく調理した。

　試食した小松立鳳生さん（いぶき）（２２）は「しょうゆ煮は想像より柔らかく、しょうゆとの相性もすごくいい。サンラータンは酸味、ナマコの食感もありバランスのいいスープ」と絶賛していた。