釧路市は、障害の有無や年齢などにかかわらず、誰もが使いやすい施設情報をまとめた「釧路市バリアフリーマップ」のデジタル版を公開した。市内の公共施設や病院、商業施設などのバリアフリー対応を項目別に表記。市障がい福祉課では「市民や観光客らどんな人にも使いやすいマップにしたい」とさらなる情報の充実を図っていく。

　市のバリアフリーマップは２０１２年、Ａ４判の冊子タイプを発行。市内約５００カ所について段差や手すりの有無、車いすの利用など２７項目について掲載した。詳細な情報を盛り込んだ一方、持ち運びの際かさばったり、各施設のサービス拡充や新施設、廃施設などの情報を更新できないことが課題に挙がっていた。

　デジタル版マップは、今年４月から情報提供を呼び掛け、今月１８日に公開した。地図アプリ「グーグルマップ」を活用し、公共施設１５１カ所、民間１７カ所（同日現在）の場所を地図上に表示。それぞれのアイコンをクリックすると、エレベーターや自動体外式除細動器（ＡＥＤ）の有無、点字や音声、多言語表記の案内板といったこれまでの情報に加え、授乳室や調乳用のお湯提供、無料Ｗｉ─Ｆｉ（ワイファイ）の項目などを新設して１２種の図柄（ピクトグラム）で示す。デジタル版は情報の更新が容易な上、検索も可能で画像データも掲載でき、利便性向上にもつながる。

　同課では、障害を持つ人や高齢者、子育て世帯、観光客ら市内外の幅広い世代の人の利用を視野に入れる。掲載施設や情報は随時更新する計画で、公共施設だけではなく飲食店や観光関連、商業施設などさまざまな分野の施設情報を募る。小池伸治課長は「誰にでも使いやすく、見やすい情報の充実に努めたい」とし、さらなる情報提供を呼び掛けている。

　マップは市のホームページから閲覧可。問い合わせは同課０１５４（２３）５２０１へ。

公開が始まった「バリアフリーマップ」デジタル版