吹奏楽に力を入れながら迎えた還暦を記念するスペシャルコンサートのポスターを手に、来場を呼びかける細木さん

　【北見】網走二中勤務時代に吹奏楽部顧問として活動に力を入れ、現在は北見端野中に勤務する細木雅彦さん（60）の還暦記念「ＨＯＳＯＫＩ　ＭＡＳＡＨＩＫＯスペシャルコンサート」が、30日午後６時半から北見市民会館大ホールで開かれる。当日は端野中のほか、細木さんが指導する北見藤高吹奏楽局、さらにこれまでの教え子や吹奏楽仲間など、総勢90人近いメンバーがステージに立つ。

　細木さんは１９６３年、網走生まれ。西小から二中、旧向陽高に進学した。

　吹奏楽と出会ったのは、二中時代。当時、同校吹奏楽部顧問で「二中ブラス」の黄金期を築いた玉置俊行さんから吹奏楽はもちろん、音楽の楽しさを学んだ細木さんは、旧向陽高でも吹奏楽部に所属。その楽しさにより傾倒していくと同時に、恩師の玉置さんと同じ音楽教諭を進路に選択。尚美音楽短大音楽学科に進み、卒業後は、念願の音楽教諭の道を歩み始めた。

　吹奏楽部顧問としてのスタートは、清里中。まだ知識も指導技術も乏しい中、７年間勤め、手探りで学びながら奮闘した。そのかいもあり、遠軽南小では北見地区の小学校として初めて全国大会に出場したほか、市外や道外、さらにはアメリカ演奏旅行と活躍。自身にとっても貴重な経験を得ることができたという。

　さらに、上湧別中ではマーチングにも挑戦するなど、常に吹奏楽の幅を広げることに努めている。

　母校の網走二中でも、吹奏楽部の顧問に。恩師の玉置さんから教わった音楽の楽しさを、母校で教え子に伝える立場となった細木さんは、東日本大会出場などのコンクールはもちろん、病院やグループホームなどへの慰問演奏にも力を入れた。

　「のほほんコンサート」と名付けたこの活動は、多いときには年間20回を超えることもあったほか、網走刑務所の慰問では、後に受刑者から手紙が届くなど、多くの人に音楽の楽しさを伝える活動となった。

　現在は端野中に勤め、吹奏楽部顧問に。少人数ながらもマーチングコンテストや吹奏楽コンクール、アンサンブルコンテストなど、多くの全道大会に出場と、勤務先それぞれで吹奏楽の指導に励んでいる。

　併せて、北見地区吹奏楽連盟にも所属。他校へ指導に出向くほか、、現在は理事長として地域の吹奏楽発展にも力を入れている。

　そんな細木さんが還暦を迎え、これまでの吹奏楽人生の集大成、さらにここまで吹奏楽を続けてくるにあたり、部員の保護者や地域の人たちの協力に感謝する意味を込めて開くのが、今回のスペシャルコンサートになる。

　当日は、第１部は、二中時代に吹奏楽部のバンドディレクターを務めていた小間康啓さんが指導する北見藤高吹奏楽局、第２部は端野中バンドで同校ＯＢやＯＧも出演。第３部はこれまでの教え子や音楽仲間など、総勢90人近くが演奏する細木雅彦スペシャルバンドの３部構成となっている。

　「スペシャルコンサートの会場は北見だが、網走の吹奏楽ファン、教え子やその保護者などにも来てもらえれば」と、細木さんは話している。

　コンサートの入場料は５００円。詳しくは細木さん（端野中０１５７―56―２０２３）まで。