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網走タイムズ

胸を張り、それぞれの道へ 26人が北の大地を巣立つ 日体大付属高等支援校の卒業式【網走】

松浪理事長、今村常務理事が臨席の下、島崎校長から卒業生1人1人に卒業証書が贈られた

 【網走】日体大付属高等支援学校(島崎洋二校長)の第5回卒業式がこのほど、同大の松浪健四郎理事長と今村裕常務理事、石井隆憲学長臨席の下で行われ、全国から北の大地に集った2クラス26人が、大きな希望と喜びを胸に学び舎を巣立っていった。

本校卒業生のプライドを

 拍手に迎えられて入場した26人は、1人ずつ名前を呼ばれると「はい!」と元気よく返事をし、登壇。島崎校長から卒業証書を受け取った。

 式辞の中で島崎校長は「3年間、つらいことを乗り越えてよく頑張りました。みなさんは、自分が気づかないほどの力を持っています」と、同校で学んだ3年間をねぎらった。

 その上で「何かをして失敗し、それを乗り越える力こそが、君たちが3年間で身に着けたもの。明日から、それぞれが1歩を踏み出しますが、本校の卒業生であることにプライドを持ち、だれかのためになれる人に成長してください」と、26人人の前途を祝した。

 松浪理事長は、卒業生の将来を人生の幸せも不幸も予測できないという中国の故事「人間万事塞翁が馬」になぞらえ「人生、いろんなことがありますが、皆さんにはたくさんの友がいます。元気を出して頑張って。これからも幸せで、健康でありますよう。幸多かれと祈っています」と訓辞。卒業生はしっかりと前を向き、松浪理事長の言葉ひとつひとつにうなずきながら耳を傾けていた。

20年後、30年後も仲間で

 在校生を代表して、片岡悠斗生徒会長(2年)が「笑顔で、あきらめないという皆さんが作り上げた本校の伝統は、私たちが受け継いでいきます。自ら選んだ道に自信を持ち、これからの輝かしい未来を歩まれる先輩たちを、私たちは心から応援しています」と送辞を述べた。

 これを受け、卒業生代表の大野瑞希さんが「緊張感につつまれながら、この体育館で入学式を行ってから3年。喜怒哀楽がぎっしり詰まった毎日が思い出されます」と、同校で学んだ3年間を振り返りつつ「20年後、30年後に思い出となっても、仲間として支え合いましょう」と、苦楽を共にした学友に呼びかけた。

 また、家族に向けても「いつも頑張ってくれてありがとう。わがままを聞いてくれてありがとう。励ましてくれてありがとう。お父さん、お母さんのような素敵な人になれるよう、努力していきます」と、18年間育ててくれた感謝を示した。

 さらに「これからは社会を支える側に立ち、26通りのそれぞれの道を、胸を張って歩いていくことを誓います」と、将来への決意を述べた。

式歌「群青」に思い出重ね

 このあと、卒業生と在校生が式歌「群青」を合唱した。

 この歌は、東日本大震災で被災し、見知らぬ土地で学校生活を送ることになった福島県南相馬小高中の生徒たちが作り、歌ったもの。古里や友人、かけがえのない時間など、震災で失ったものに思いを寄せて歌われた曲だという。

 歌詞の中には「君と行った海 鮮やかな記憶」「また会おう 群青の町で」など、網走の街、また卒業生の思い出と重なるものも多く卒業生、在校生とも北の大地で過ごした日々をかみしめるように歌い上げた。

 式を終え、卒業生が退場。感きわまった卒業生があふれる涙をぬぐうと、参列した保護者や在校生も目頭を押さえながら拍手を送っていた。

 2017年に開校した同校は、20年3月に第1回卒業式を行ったが、新型コロナが猛威を振るっていた時期だったため、式は卒業生と保護者、教職員のみが参列。在校生は事前に別れの会を開いたり、別室からリモートで式の様子を見守ったりと、式場で直接送り出せない年が続いた。

 今回は新型コロナの扱いが2類から5類に緩和されたため、初めて卒業式に1、2年生が参列。これまで以上に多くの祝福を受けながらの巣立ちとなった。

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