協定書に調印し、がっちりと握手して今後の連携を確かめる鈴木学長（右）と中島局長

　【網走】オホーツク総合振興局は、北見工大と持続可能で活力あるオホーツク地域の実現に向けた課題解決に取り組むための包括連携協定を締結。このほど、オホーツク合同庁舎で締結式が行われた。

　同大は「人を育て、科学技術を広め、地域に輝き、未来を拓（ひら）く」を理念に、先端技術を活用したスマート林業推進や地域公共交通の維持、発展に向けた検討などを同振興局との協働で実施してきた。

　一方、オホーツク管内は人口減少による１次産業の担い手不足、安定生産体制の確保、アドベンチャートラベルに代表される体験型観光の推進、地域が一体となった脱炭素の取り組みといった、多くの課題がある。

　これらは行政のみならず、学術機関など地域の多様な主体が認識を共有。相互に連携しながら、それぞれの有する資源を最大限に生かしつつ、科学的根拠に基づいて適切な手法で解決することが不可欠なことから、官学が一体となって取り組みを進める必要がある。

　今回の協定締結は、オホーツクの持つポテンシャルを最大限に生かしながら、地域唯一の工業系大学である同大と研究成果や技術開発、人材育成などで連携することで、各種課題を着実に解決していくのがねらい。

　協定書に調印した鈴木総一郎学長は「１９６０年の創立から、地域振興は北見工大の重要なミッション。オホーツク総合振興局とは、これまでにもＩＣＴやロボット、都市景観などで連携してきたが、協定の締結で一層実効性のあるものに深化すると信じている」と、同振興局との連携に期待を込めた。

　オホーツク総合振興局の中島和彦局長も「今回の締結を機に、さまざまな観点からより一層、地域振興に向けて連携していきたい」