介護と防災の知識を深める 住民集まりセミナー つくしヶ丘連合町内会【網走】
【網走】地域住民に介護や防災を学んでもらう、市つくしヶ丘地区連合町内会の「健康&防災セミナー」が、市南コミセンで開かれた。
市町内会連合会の助成金を活用したセミナー。地域の子どもたち16人を含む50人が参加した。
支援センターは「地域の保健室」
はじめに、地域包括支援センターマウニ(市つくしヶ丘3)の高橋広希センター長が、同センターの役割などを説明した。
同センターは、ケアサービスはまなすなどを運営する社会福祉法人緑明会が10年ほど前に開設したが、その機能や役割は、地域住民にあまり知られていないことから、子どもたちを含めて多くの人に同センターを知ってもらおうと、セミナーに組み入れた。
同センターの役割について高橋センター長は「学校で体調が悪くなったり、友達とのことで悩みがあったりすると訪れるのが保健室。地域包括支援センターも、体の不調や生活する上での悩みなどで利用できる『地域の保健室』のようなものです」と、身近な例えで説明。大人はもちろん、子どもたちも「なるほど」「そうなんだ」とうなずいていた。
また「従来、介護はきつい、汚い、危険の「3K」と言われていたが、現在は価値と感謝、感動の『新3K』と言われています。介護を通じて、安心できる町内会になるよう、ぜひ地域包括支援センターを利用してください」とも呼びかけた。
セミナーの後半は、今年の元日に能登半島地震が発生し、多くの被害が発生。被災者は今なお避難所などで不自由な生活を強いられていることから、防災をテーマに行われた。
非常食ができる間にAR消火体験
参加者は、市総務防災課から配られた非常食を試食した。
乾燥した状態に水を加えて一定時間待つと、まるで炊きたてのような食感と味に戻ることから注目されている「アルファ米」を使ったもので、市が災害時用に備蓄しているもの。消費期限が切れる直前で更新が必要なことから、この機会にと提供した。
参加者は市職員の説明を聞きながら、非常食の封を切ってスプーンと乾燥剤を取り出し、内側の線まで水を入れたらかき混ぜて、非常食の準備は終了。子どもたちも簡単に済ませることができ、「え、これだけ?」と驚く人も。
水だと食べられるようになるまで1時間ほどかかることから、その間に段ボールベッドの設営と、AR(拡張現実)による消火や火災時の煙体験をしてもらった。
このうちARの消火体験は、モニターが組み込まれたゴーグルを頭に付けると周囲の景色がモニターを通して見え、そこにCG(コンピューターグラフィック)で作った炎を重ねて表示する仕組み。周りにいる人たちも液晶モニターで同じ画面を見ることができる。
子どもたちが順にARの消火を体験したが、誰がやっても火を消せず、思わず「ホントに消える?」と疑う子も。
10人ほどが連続して失敗に終わった後、挑戦した子は見事鎮火に成功。みな「えー、すごい」「本当に消えた!」と驚きとともに拍手が沸き、成功した子はちょっとしたヒーローになっていた。
消せることが分かると、とたんに挑戦者が急増。みな、うまく消した子にコツを聞いたりしていた。
防災にかかわる体験をしているうちに、非常食を水で戻す待ち時間の1時間が経過。さっそく試食した。
時間はかかるものの、被災時にはお湯を沸かすのが難しい場合があるほか、断水していてもペットボトルのミネラルウオーターで戻すことが可能と、アルファ米はメリットが多く、試食した参加者も「非常食って感じじゃないね」「量も十分」「アレルギー食品が不使用なのも安心できる」と好評だった。
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