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室蘭民報

未来育てる伊達農業へ 札幌で室工大MONOづくりシンポジウム【札幌】

堀井市長「憧れる町に」

道内外の企業、大学、研究機関、自治体の関係者で論議した機構創立記念シンポジウム

 室蘭工業大学(空閑良壽学長)は、MONOづくりみらい共創機構の創立記念シンポジウムを札幌市内で開いた。同大を中心に伊達市で農業のイノベーション(技術革新)を目指す研究推進に当たり、パネリストとして参加した山中真也教授は「いろんな人を巻き込んで展開する」、同市の堀井敬太市長は「伊達市をみんなが憧れる町にしたい」と語った。

 シンポジウムは19日開かれ、自治体、企業、大学関係者200人とオンライン視聴者50人が参加した。

 山中教授は2023年度に始まった内閣府の研究開発事業「戦略的イノベーション創造プログラム」(SIP)を紹介するスライドを提示した。農業が盛んな同市を舞台に、大規模なトマト栽培を行う浅井農園(三重県)、同大、愛媛大学が参画。スマート農業などの導入で農業者の働き方や経営方法の変革を促し、生産性向上を研究の柱に据える。

 同機構の役割は、自治体、企業、大学と共同研究を促進させる旗振り役。多様な研究テーマを手がけるために人と人をつなぐ「接着剤になる」と意気込みを語った。

 堀井市長は、5年間の研究期間の中でロボット技術を導入する同農園と市内農家の経営を比較し、働き方や農業の付加価値への「ヒントが得られる」と主張。農業以外の分野への波及効果で、ベンチャーやスタートアップといった創業にもつながると述べ、「チャレンジする機運が市内で高まり、外から人を受け入れる可能性も高まる」と期待を寄せた。

 同市出身の堀井市長が生まれた1980年から市内人口は1割以上減り、高齢化率も高まっていると説明。「市民の誰もが挑戦できる、わくわくするまちづくりを進めたい」と話した。

 同機構の創設について、道総合政策部の水口伸生次世代社会戦略監は「地域課題の解決に大学の研究成果の活用が重要。イノベーション創出にもつながる」とエール。日本総合研究所の東博暢融合戦略グループ長は「地方創生を進める上で大学が拠点に適している」と提起し、同大が胆振、そして北海道の未来に貢献することを期待した。

 質疑応答で空閑学長は、同大の学生は6割以上を道内出身者が占め、学部生の4割超は道内に就職するなど、理工系人材の輩出に貢献しているものの、「もっと地域の中核にならなければ」と展望。それに対し、三重大学の西村訓弘教授は「(室工大は)地域の中核に既になっている。質にこだわるオンリーワンの研究を通じ、地域課題を解決できるかが重要」とアドバイスした。

 閉会のあいさつで船水尚行副学長は「機構は皆さんのため、世界のために泥臭く働いていく。期待してほしい。一緒にやっていこう」と呼びかけた。

室工大のリーダーシップに期待を寄せる堀井市長(右)と、「人脈を生かして研究を推進する」と意気込む山中教授

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